ローテーションするといいって聞いたけど、どれくらいの頻度ですればいいの?
ローテーションって面倒だな・・・楽な方法ってないの?
この記事ではこんな疑問にお答えします。
睡眠環境・寝具指導士で寝具業界の営業のしーさん(@lipton0507)が解説します。
マットレスを買ったなら出来るだけ長く使いたい・・・
実はマットレスをローテーションして使うと普通に使うよりも長持ちさせることができます。
実際、品質のいい有名マットレスメーカーのマットレスだとローテーションしながら使うと10年以上使えることもあります。
この記事ではマットレスのローテーションの方法や頻度、知っているとちょっと手抜きができる方法について解説します。
読み終わるとマットレスのローテーションの方法を理解して寿命を長持ちさせることができますよ。
マットレスのローテーションとは?
マットレスは最初にセットしたまま同じ状態で置き続けていると、同じ場所に体重がかかることになります。
長期間にわたって同じ場所に体重がかかり続けるとその部分が凹んでへたってきてます。
つまり劣化が早くなるんですよね。
そこでマットレスをローテーションしながら使うことで少しでもマットレスを長持ちさせましょう。
具体的な方法をまとめます。
- マットレスを手前に引く
- 足元と頭の部分を180度回転させる
- 頭の方に押し込んで完了
- マットレス側面を下にして起こす
- マットレスを端に寄せる
- 今までの表が裏になるように倒して完了
これで4パターンのローテーションを組むことができます。
図解があるとわかりやすいと思うので、そのうち用意したいと思います。
イメージとしては下の4パターンになります。
- 表面をそのまま使う
- 表面の頭部と足元を入れ替える
- 裏面を使う
- 裏面の頭部と足元を入れ替える
この4パターンを繰り返します。
マットレスは基本的に頭部と足元などの決まりはないのでどちらを使っても大丈夫ですよ。
表裏はマットレスによっては片面しか使えないケースもあります。
ここに関しては後のマットレスのローテーションが出来ない場合の項目で解説します。
マットレスのローテーションをしない場合のデメリット
そもそもマットレスのローテーションってなんでしないといけないの?
正直、めんどうだし重労働。
こんな風に思いますよね。
マットレスのローテーションをしなかった場合の具体的なデメリットを2つ解説します。
へたりやすい
先ほども少し触れた部分ですが、マットレスを初期の配置でずっと使い続けているとマットレスの同じ部分に体重がかかり続けることになります。
そんな状態が続くと体重がかかる部分が凹んできてへたりが早くなります。
特にお尻の部分には体重がかかりやすく、へたりやすいので適度にローテーションさせてあげることで劣化を防ぐのは非常に大事です。
マットレスがへたってくると寝心地にも大きな影響を与えることになり、寝つきが悪くなったり肩こりや腰痛の原因にもなります。
出来る限りローテーションをすることによってマットレスを長持ちさせることだけでなく、自分の体も守れます。
カビが生えやすい
人は寝ている間にコップ一杯の汗をかくと聞いたことがある人も多いと思います。
さて、寝ている間にかいた汗はどこにいくんでしょうか?
正解はマットレスの底に湿気としてたまります。
もちろん、カバーやパッドが汗を吸ってくれますが、無制限に吸ってくれるワケではありません。
それに冬場などの結露しやすい状況だと特にひどくなります。
1年間ぐらいそのまま使っていると知らない間にカビが生えているなんてこともよくあります。
マットレスのローテーションをすることでカビが生えていないか定期的にチェックできますし、空気を通して乾燥させることで湿気を飛ばすこともできます。
そういった予防という意味でもローテーションはやっておいた方がいいですよ。
ちなみにマットレスを床に直置きで使っている人は特に要注意です。
フローリングの上にマットレスを置いているとカビがめちゃくちゃ生えやすいです。
マットレスの直置きについてはマットレスを床に直置きで使うデメリット3つ【すのこと除湿シートで解決】という記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。
もしマットレスにカビが生えてしまったらどうしたらいい?
そんな人はマットレスのカビを落とす手順と予防する5つの方法【黒かびが根付くと終わり】という記事でカビを落とす方法を解説していますので参考にしてください。
マットレスのローテーションの頻度はどのくらい?
ローテーションの手順ややらないデメリットはわかったけど、実際どれくらいの頻度で行えばいいの?
こんな風に疑問に思いますよね。
結論として、スプリングマットレスやボンネルコイルのマットレスは3ヶ月毎にローテーションさせるといいですよ。
先ほどの4パターンを1年で1周させるといったイメージです。
ただし、ウレタンのマットレスを使っている人は月に1回ぐらいの頻度でローテーションさせた方がいいです。
これはウレタンがスプリングやボンネルコイルのマットレスと比較した場合、通気性が悪く湿気がたまりやすい性質があることと、元々へたりが早いことが多いためです。
へたりの部分はウレタンマットレスの厚みや品質にもよりますけどね。
湿気がたまりやすいことは間違いないので、できるだけ多い頻度で空気を通してあげるのが大事です。
マットレスのローテーションと同時にした方がいいこと
マットレスのローテーションをする場合、せっかくなのでついでにやっておいた方がいいことについても解説します。
具体的に3つあるので全部は無理でも出来る範囲でやってみてください。
寝る環境がよくなるので気持ちいいですよ。
ぜひ、お試しください。
シーツやパッドの洗濯
シーツやパッド類の洗濯は、特にマットレスを裏返しにするタイミングでやっておいた方がいいことです。
裏返しにするタイミングでは、シーツやパッド類は全部外してセットしなおすことになります。
なので、このタイミングで洗濯をすることはベストなタイミングです。
普段からこまめに洗濯しているという人はあえて気にすることではないかもですが、普段は正直あんまり洗えてないという人はこの機械にぜひ洗ってください。
気づかないだけで意外と汚れているもんです。
肌に直接触れるものなので、できるだけ清潔な方が肌にも寝心地にもいいですよ。
マットレスの掃除
マットレスの掃除も裏返しにするタイミングだとシーツやパッドを外すのでやりやすいです。
ただし、これには注意点があって掃除機は使わないでください。
布団用の掃除機なんかも販売されていますが、あれって寝具業界の意見はガン無視で作られていますからね。
マットレスの場合だと他の寝具と比較して影響は少ないほうですが、掃除機は生地に大きなダメージを与えます。
生地の劣化を早めることになりますし、マットレスの場合でも生地の間にある中綿まで吸い取ってしまって寝心地も悪くなってしまいます。
吸い取れるホコリってだいたい生地の繊維か中綿ですから。
ダニに関しても下手すれば死骸をすりつぶしてしまいますしね。
ダニが気になるのであれば防ダニ加工のされているマットレスや防ダニ加工のされているシーツを使う方が効率的です。
そもそも入らないようにしていれば問題ありませんし。
生地にダメージを与えて生地の目が緩んでしまえば余計にダニの温床になりやすくなります。
そんなわけで掃除にはコロコロを使ってください。
コロコロであれば強力な粘着力でダニの死骸もしっかりと吸着してくれます。
生地にダメージがないとは言いませんが、掃除機よりかはかなりマシです。
マットレスの陰干し
せっかくマットレスをローテーションさせるのであれば、そのタイミングでマットレスを陰干ししましょう。
出来るだけ、陰干ししてにしてくださいね。
マットレスの生地の素材によりますが、生地によっては直射日光をあてると生地の劣化を早めたり、生地が日焼けしてしまうことがあります。
日干しせずともマットレスの底に風を通してあげることで湿気を飛ばしてあげることはできますよ。
どうしても湿気が気になるといった人はマットレスを立てかけるように置いて底面に扇風機の風を30分程度あててください。
これだけでも湿気はだいぶ飛びますのでカビ対策にもなります。
マットレスのローテーションができない場合
マットレスのローテーションが大事なのはわかったけど、それでもローテーションができない人もいるかと思います。
このマットレスって表と裏が違うけど、これもひっくり返すの?
大きいサイズのマットレスを使っているから一人じゃ無理・・・
こんな感じでそもそもローテーションをしていいのか、物理的に無理といった人もいるのでケース別に対策についても書いておきます。
片面しか使えないタイプのマットレスの場合
これはマットレスのメーカーや種類によって違っていたりしますが、ほとんどの場合は見た目や手触りでわかるります。
片面だけわたが入っているなどの場合は、片面しか使えないタイプものが多いです。
中にはマットレスに縫い付けてあるラベルに両面使えるか書いてあることもあるので、シーツやパッド類を外したときに記載があるか確認してみてください。
確認してみて記載もない、片面しかわたも入っていないマットレスをお使いの人は裏返す必要はありません。
マットレスの天地を入れ替えるだけでもへたりを防ぐ効果がありますよ。
ただ、湿気を飛ばすという意味でもマットレスを立てかけて、しばらく置いてからローテーションさせてあげてくださいね。
裏返しにすることが難しい場合
マットレスって重たいですよね。
特に大きいサイズのマットレスだと、余計重たくて女性が1人で表裏をひっくり返すのは難しかったりします。
そんなときは無理してひっくり返す必要はありません。
純粋に危ないですし、無理にひっくり返そうとしてマットレスをどこかの角にひっかけたりしてしまうとマットレスが破れたりしてしまうこともあります。
自分も危ないですし、マットレス本体や寝室の物が壊れるのも嫌ですし。
どうしても表裏をひっくり返してローテーションをしたい場合は家族や友達に手伝ってもらうようにしましょう。
特にクイーンサイズやキングサイズの大きいサイズを使っている場合は、大人の男でも危なかったりするので、気をつけるようにしてくださいね。
マットレスのローテーションの頻度を減らす方法
マットレスのローテーションが大事なのはわかったし、手順や頻度もバッチリ。
とはいえ、いざやろうと思うと面倒ですよね。
出来ることなら頻度は減らしたい・・・
ここではローテーションの頻度を下げることのできる方法について解説します。
4つあるので参考にしてみてください。
あくまで頻度を少なくできるというぐらいなので、ローテーションをしなくていいというワケではないので注意してくださいね。
壁にマットレスをつけない
基本的なことですが、マットレスは壁につけない方がいいです。
家のスペースの問題でついついベッドは壁にくっつけるように設置しがちですが、壁にくっつけてしまうとマットレスのサイドにも湿気がこもりやすくなります。
湿気がこもるとカビが生える原因になるので、壁にベッドをくっつけるのはやめましょう。
10㎝程度の隙間でいいのであけておくと空気が通りやすくなるのでおすすめです。
ささいなことですが、カビ対策にもなりますし湿気をこもりにくくすることで、頻度を減らせる環境作りをしましょう。
ベッドパッドや敷きパッドを使う
すでに使っている人も多いと思いますが、ベッドパッドや敷きパッドを使うこともマットレスを長く使うためには有効です。
パッド類を使うことで寝汗を吸収してくれるので、マットレスの底に湿気がたまりにくくなります。
ベッドパッドや敷きパッドにも多少のクッション性があるので、へたりを軽減しサポートしてくれる役割もあります。
とはいえ、このパッド類を敷きっぱなしにしていると湿気もたまってくるのでシーツ類とあわせて定期的に洗濯をすることをおすすめします。
とはいえ、マットレスを動かすことを思うとパッドのお手入れの方が楽なのでおすすめです。
除湿シートを使う
普段からこまめにマットレスを壁に立てかけたりする人には不要なものですが、出来る限り手抜きがしたいと思っている人は除湿シートを使ってみることをおすすめします。
除湿シートを使うメリットは2つあります。
・湿気のたまり具合を見えるようにしてくれる
除湿シートなので湿気を吸い取ってくれるのは当然ですが、除湿シート自体にどれくらい湿気がたまっているかを目で見てわかるようにしてくれるというのは大きなメリットです。
除湿シートに湿気がたまってきたらシートを干すことで繰り返し使えるので、湿気のたまり具合を測る目安としても使えるので便利ですよ。
ちなみに除湿シートは帝人のベルオアシスを使ったものが品質がよくおすすめです。
寝具業界でも昔からあるもので今も変わらず人気があります。
使う時はベッドとマットレスの間に挟んで使ってくださいね。
すのこを敷く
すのこに関してはマットレスを床に直置きしている人のみ必要です。
毎日のようにマットレスを壁に立てかけたりしている人はなくてもいいかもしれませんが、それでも基本的に直置きしている人は使った方がいいです。
ただし、注意して欲しいのは百均で売っているようなすのこは使わないでください。
つなげて使ってもマットレスとの間にズレてくるので寝ているときに傾いたりすることがあります。
これでは危ないですし、耐久性も高くないのでおすすめできません。
ですので、マットレスの下に敷くすのこは専用のすのこを使った方がいいですよ。
折りたたみができるものもあって、マットレスを壁に立てかけている間も場所をとらないのでおすすめです。
マットレスのローテーションのまとめ
マットレスをローテーションしながら使うことで、衛生的で長く使うことができます。
とはいえ、面倒なことなので出来る限り手抜きをしちゃいましょう。
ざっくりと復習しておきます。
マットレスのローテーションは4パターン。
- 表面をそのまま使う
- 表面の頭部と足元を入れ替える
- 裏面を使う
- 裏面の頭部と足元を入れ替える
これを3か月ごとに入れ替えながらローテーションをしていくのがおすすめです。
しっかりとローテーションをすることで同じ場所に体重がかかることもなく、マットレスがへたりにくくなり長持ちします。
定期的にローテーションをすることでカビのチェックやカビの予防にも繋がります。
マットレスは気軽に買い替えるものではないので、大事に使って長持ちさせましょう。
マットレスの使い方や疑問についてはマットレスを買う前に知りたい使い方のまとめ【必要なものから処分方法まで】という記事でまとめています。
記事も増やしていっているので参考にしてみてください。
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