自分の悩みにあった敷布団が欲しいけど、どんな中身がいいか選べない・・・
中の素材の特徴やメリットやデメリットが知りたい・・・
この記事ではこんな疑問にお答えしていきます。
この記事を書いているのは睡眠環境・寝具指導士で現役の寝具業界の営業マンであるしーさん(@lipton0507)が解説します。
敷布団って中身のわたにも種類が多くてなかなか選べませんよね。
値段も中綿の種類によっては全然違いますし、それぞれにどんな特徴や違いがあるのかってわからなかったりします。
自分の用途と違う敷布団を買ってしまうと使いにくかったり、結局使わずに損をすることになります。
この記事ではそんな敷布団の中綿の特徴と選び方について解説します。
- 敷布団の中綿の特徴
- 自分の用途にあった敷布団の中身の選び方
敷布団の中綿の種類と特徴
敷布団で検索してみても種類が多くて結局どれがいいのかわからないといったことは多いですよね。
特に敷布団の中身の部分について種類が多くて違いがわからなかったり、自分にとって何があっているのかわからないことも多くて困ったりすることも多いです。
ここではそんな敷布団の中身である中綿の特徴やメリットとデメリットについて解説していきます。
ポリエステル綿の特徴
流通量も多く量販店やネットでもよく見かける素材です。
特徴は軽量で安価であることが挙げられます。
他にもメリットやデメリットがあるのでまとめます。
- 軽量
- 値段が安いものが多い
- 綿切れが少なくホコリがたちにくい
- 化学繊維なので機能性加工のものもある
- 洗える敷布団の場合、乾くのが早い
- 吸湿性が悪くムレやすい
- 保温性が低い
- 帯電しやすいのでホコリを寄せつける可能性がある
ポリエステルのメリットとデメリットをまとめるとこんな感じ。
ポリエステルは丈夫なので綿切れすることがなく、ホコリアレルギーの人や動物性のアレルギーの人におすすめの素材です。
あとはお布団を毎日押し入れなどに収納している人にとっては軽いので毎日の上げ下げも楽なのもおすすめできるポイントですね。
補足しておく部分としては化学繊維なので機能性加工のものがありますが、この機能性加工というのは抗菌防臭加工や防ダニ加工のことです。
ほかにもポリエステルのデメリットでもある吸湿性の部分を補うような特殊な糸を使った吸湿性を高めたものもあります。
デメリットのところで帯電しやすいと書きましたが、簡単に書くと静電気が起こりやすいということです。
パチっとくるほどの静電気がくることはほとんどありませんが、それでも空気中のホコリを寄せ付けてしまう可能性があります。
とはいえ、むちゃくちゃ寄せ付けるということはありませんのでそこまで心配しなくてもいいかもです。
この素材はなるべく安い敷布団が欲しい人、アレルギー体質の人におすすめです。
ポリエステル綿の敷布団の特徴についてはポリエステル敷布団のメリットとデメリット、選ぶ時の注意点を解説!という記事で深堀して解説していますのであわせてご覧ください。
ポリエステル敷布団のおすすめをポリエステル敷布団のおすすめ3選!【安いものから来客用まで厳選】という記事で紹介と解説しています。
コスパ重視で選んでいますが、機能的にも問題ありませんよ。
羊毛(ウール)の特徴
羊毛(ウール)を使った敷布団も流通量の多いの素材です。
ただ、純粋に羊毛100%で作られている敷布団は少なく、羊毛とポリエステルの固綿の2種類を使ったお布団が多いです。
ウールとポリエステルの固綿を混ぜた敷布団の特徴については簡単に説明しますが、まずは羊毛の特徴についてまとめます。
- 吸湿性が高くムレにくい
- 放湿性も高く重たくなりにくい
- クッション性や体圧分散性に優れている
- 保温性も高くあたたかい
- 軽量
- へたりやすい
- 臭いがする場合がある
- 洗濯できないものがほとんど
- 動物性天然繊維なのでダニが繁殖しやすい
羊毛の特徴としてはこんな感じ。
最大の特徴は吸湿性と放湿性にあります。
吸湿性と放湿性というとわかりにくいですが、吸湿性は湿気を吸ってくれ放湿性は吸収した湿気を外に吐き出してくれます。
ムレにくくサラっとした寝心地ですし、クッション性も高いので寝心地抜群です。
ですが、羊毛100%だとフカフカし過ぎで逆に腰が沈み込んでしまい腰を痛めることもあるので、敷布団よりベッドパッドの方がより羊毛の特徴を活かすことができますよ。
羊毛とポリエステルの固綿を使った敷布団についても少し解説しておきます。
ここで解説した通り、羊毛100%だとクッション性が良すぎて体が沈みこみがちで寝返りがしにくくなり腰を痛めたり体に負荷をかけてしまう場合があります。
そんなことにならないようにポリエステルを固めてシート状にした固綿を間に挟み込んで腰の沈み込んでしまうのも防ぎます。
それに羊毛をポリエステルの固綿に巻いて使うので羊毛の使用量が減るので値段を安く抑えることができます。
羊毛50%ポリエステル50%の三層式敷布団などのお布団がこのタイプですね。
羊毛混の敷布団のメリットやデメリット、おすすめについては羊毛混敷布団のメリットとデメリットを解説!【おすすめを解説つきで紹介】という記事で解説していますのであわせてご覧ください。
値段も安いわりに高機能でおすすめですよ。
あと羊毛を使ったお布団は基本的に洗うことができません。
羊毛を洗ってしまうと中の羊毛が絡み合ってまとまってかたまってしまいますし、熱をかけて乾かすと縮んでしまいます。
ウォッシャブル対応の羊毛布団もありますが、これも自宅でガンガン洗えるというものではなく通常のものより多少マシということで洗う事はおすすめしません。
どうしても洗いたい場合は専門のクリーニング屋でドライクリーニングをおすすめしますが、そもそも敷布団は使っていくうちにどうしてもへたるので2年~3年使っているのならば新しいものの買い替えを検討した方が寝心地の改善にもなりますしおすすめですよ。
羊毛100%のおすすめの敷布団について羊毛敷布団のおすすめはコレ!【単品で使うより重ねて使う方がいい】という記事で解説していますのであわせてご覧ください。
木綿の特徴
昔は流通量も一番多かった素材ですが、最近では取り扱い量も減ってきている素材です。
基本的に重たくなりがちなのが特徴で敷布団なら使えますが、もちろんメリットもデメリットもあります。
メリットとデメリットについてまとめます。
- 吸湿性がよくムレにくい
- クッション性もほどよく高い
- 保温性が高い
- 植物性の天然素材なので体に優しい
- 放湿性が高くないので重たくなりがち
- お手入れに手間がかかる
- 重たい
メリットも多いですが、デメリットも多くあまり作られていません。
メリットでもデメリットでもある部分ですが、先ほどの羊毛と同じで吸湿性は高くムレにくいですが、羊毛と違い放湿性が低いので湿気を吸ったまんまになってしまうんですよね。
デメリットの部分で重たいというのもありますが、ポリエステル素材の敷布団と比較した場合、ポリエステルの敷布団の場合は重さが3.5㎏前後のものが多くありますが、木綿の敷布団だと6.5㎏ほどになってきます。
さすがに3㎏の差はかなり大きいですよね。
敷布団の場合、毎日のように上げ下げする人も多いので毎日の負担としてはかなり厳しいかと。
さらに木綿の中綿を使ったお布団は元々の重さも倍近く重たいのですが、さらに湿気を吸ってしまうともっと重たくなります。
その吸った湿気を取ってあげるために週に2~3回程度のこまめに外に干す必要があります。
干して湿気を飛ばしてあげれば元の重さにも戻りますが、忙しい人も多い現代人でお手入れに手間がかかるのは正直ツラいです。
そんな理由もあり最近では取り扱いが簡単なポリエステルの敷布団が主流になっていきました。
ただそのデメリットが全て問題ないという人は、メリットも大きく日本の気候に一番あっている素材だと思うので使ってみるのもおすすめです。
綿布団のおすすめやお手入れ方法、打ち直しについては【敷布団】綿布団のおすすめ3選!お手入れの方法や打ち直しについて解説!という記事で詳しく解説していますのであわせてご覧ください。
キャメルの特徴
そもそもキャメルって何の毛?と思うかもしれませんがラクダの毛のことです。
キャメルの特徴は吸湿性と放湿性、それに保温性の高さです。
あまりなじみがない素材ですが特徴についてまとめます。
- 保温性が高い
- 吸湿性が高くムレにくい
- 放湿性が高い
- クッション性が高い
- へたりにくい
- ゴワゴワした感触は好みが分かれる
- 臭いがする可能性がある
- 洗濯ができない
- 値段が高い
キャメルの特徴はこんな感じです。
敷布団としてはかなりおすすめの素材です。
ラクダ自体が生息している地域の気候は非常に厳しい環境で夏は高温、冬は寒いところで生息しているのでその毛も厳しい環境でも耐えられるようになっています。
羊毛と同じく吸湿性と放湿性に優れていて保温性にも優れています。
特に吸湿性は天然繊維の中でも圧倒的で一般的に吸湿性がいいといわれている羊毛の1.6倍程度も高いといわれています。
それにキャメルは太くて長い繊維なのでクッション性もよく毛も硬いので復元性もあり他の敷布団よりへたりにくいです。
ただしこのキャメルの毛の硬さが人によってはゴワゴワしているように感じることもあるので好みは分かれます。
デメリットは洗えないことが気になりますね。
羊毛やキャメルなどの獣毛は洗うと縮んでしまい絡み合ってダマのようになってしまう特性があるので洗えないものが多いです。
洗いたい場合はクリーニングに出すことになりますが基本的にはドライクリーニングになります。
最新の設備のところであれば水洗いも可能かもしれませんのでクリーニングに出すあ合は一度相談してみるのもありですよ。
ただ中綿としては最高級クラスで機能性についても申し分がない素材なので、敷布団はとことんこだわりたいという人におすすめの素材ですよ。
自分の用途にあった敷布団の素材の選び方
敷布団の素材の特徴についてはわかっても次は選び方も知りたいですよね?
ここでの選び方はどんな敷布団がいいのか用途に応じて3パターンにわけて選び方を解説しています。
あくまでひとつの例としての選び方なのでご自分の体型や求めている機能によっては必ずしもここで紹介する選び方が正しいとは限りませんが参考にしてください。
コスパがいい敷布団の中綿の素材
コスパ重視で考えるなら中綿はポリエステルかポリエステルと羊毛を使ったポリエステル混の素材がおすすめです。
どちらかというと長期間使うというより、一時的に使う時におすすめです。
単身赴任で赴任中に使えればいい。
大学生活の間、使えればOK!
こんな感じで一時的に使えればOKって方には特に向いていますよ。
ポリエステル100%の3層敷布団やポリエステル50%羊毛50%の3層式敷布団などがこのタイプのお布団ですね。
使い方によりますが、だいたい2~3年程度は十分に使えます。
最低限の機能は備えつつ出費は抑えたいという人にはこの中綿のものを選ぶのもいいですよ。
取り扱いが楽な敷布団の中綿の素材
日頃のお手入れはなかなか難しいし、時間が取れないって方も多くいますよね。
そんな人がこまめに外に干さないといけない木綿の敷布団は向きません。
毎日の敷布団の上げ下げが大変・・・
週に1回ぐらいしか布団は干せないわ・・・
毎日の敷布団の上げ下げに負担がかからないような軽い布団で、外に干すときにも手軽に持ち運びができるような軽いお布団がおすすめです。
ということで、ここでもポリエステルの敷布団かポリエステルと羊毛の敷布団、羊毛の敷布団がおすすめです。
軽量でなおかつ吸湿性があるポリエステルと羊毛の敷布団が特におすすめですよ。
寝具としての機能性を重視した敷布団の中綿の素材
最後に手間やお金がかかってもいいけど、寝心地がいいもので寝たい人や疲れが抜けにくいと感じている人には羊毛や木綿、キャメルの敷布団がおすすめです。
朝起きたときに背中や腰が痛い・・・
夜中にムレて寝苦しくて目が覚める・・・
こんな風に朝起きた時に背中や腰が痛い人は今使っている敷布団が長く使っていてへたっていませんか?
敷布団がへたると床に直接寝ているようなものなので、余計に背中や腰に負担をかけることになりますよ。
羊毛や木綿、キャメルはクッション性が高く体圧分散性にも優れているので、寝ている間にも体にかかる負荷を軽減してくれます。
ポリエステル系の敷布団だとどうしても吸湿性が悪いのでムレを感じることが多く、特に梅雨の時期や夏場はムレて気持ち悪く目が覚めてしまったり、寝つきが悪かったりすることもあります。
羊毛や木綿、キャメルは天然素材の中でも吸湿性の高い素材ですのでムレ感が少なく寝苦しさも軽減してくれますよ。
敷布団の中綿の特徴と選び方についてのまとめ
敷布団っていっても中綿の特徴が寝心地に影響してきます。
充填量でも影響はありますけど、基本的な寝心地は素材の影響が大きいです。
クッション性については充填量が大きく影響するんですけどね。
この中綿の特徴を知らずに買ってしまうと、使い勝手の悪いお布団になってしまい使わなかったりして損をしてしまうことになってしまいます。
お手入れをする時間をそんなに取れないのにお手入れがこまめにしなといけない敷布団なら最悪ですよね。
寝汗や汚れから敷き布団を守りつつお手入れを簡単にするために敷きパッドの使用がおすすめです。
敷きパッドの中綿の素材の特徴やサイズの選び方については【綿・麻】敷きパッドの素材のおすすめは?特徴とサイズの選び方を解説【冷感・ポリエステル】という記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。
ちなみに敷き布団のサイズの選び方がわからない人は敷布団のサイズとカバーの選び方!【カバーは5㎝大きめが目安です】という記事で解説していますので参考にしてみてください。
他にも敷き布団については敷き布団の取り扱い説明書!選び方から使い方まで参考まとめ【おすすめも紹介】という記事でまとめています。
敷き布団の素材についてもっと詳しく知りたいという人やおすすめが知りたいという人は参考にしてみてください。
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