これって本当におすすめ?
タイミングを逃したので、同じぐらいの内容でおすすめはない?
この記事ではこんな疑問が解決できます。
睡眠環境・寝具指導士で寝具業界の営業のしーさんが解説します。
2022年11月3日にジャパネットのチャレンジデーにて西川のポーランド産羽毛を使ったの羽毛布団が放映されていたのはご存知ですか?
この企画は毎年やっている企画で販売数量も数万枚とかなり規模が大きく、業界の関係者も注目して見ている大型企画になります。
業界の人間なので、ある程度の原価だったりは想像つくのですが、消費者目線で考えるとこれって本当にお得なの?と疑問に感じますよね?
正直なところ、コスパは良くないです。
というより、値段ありきなのか内容はむしろ良くないので個人的にはあまりおすすめできません。
ジャパネットさんの売り方は本当にめっちゃうまくて思わず欲しくなっちゃうんですけどね。
僕もたまに見ていて欲しくなるものとか思わず買ってしまいそうになるものって多いですし。
そこでこの記事ではジャパネットのチャレンジデーの西川の羽毛布団をおすすめしない理由と同じぐらいの値段で買えるコスパの高い羽毛布団を紹介します。
羽毛布団選びに悩んでいる人は参考にしてみてください。
ジャパネットの西川の羽毛布団の内容
まずはこのジャパネットで販売している西川の羽毛布団の内容についてまとめていきます。
- 側生地:ポリエステル85% 綿15%
- キルト:立体キルト
- 羽 毛:ポーランド産ホワイトダックダウン90% フェザー10% DP360以上
- 充填量:1.0kg
- サイズ:約150×210㎝(シングルサイズ)
- 本体重量:約1.70kg
- 生 産:日本製
- 備 考:J-TASラベル縫い込み
簡単にまとめるとこんな感じです。
これにあったか掛けカバー(冬用)と掛け布団カバー(春秋用)、敷きパッドと枕パッドがセットになった内容でチャレンジデーの販売価格で34,800円になります。
ちなみに去年までは29,980円だったので約5,000円近い値上がりになります。
ちなみにチャレンジデーが終了した現在の販売価格は49,980円になります。
通常の販売価格だと論外といってもいいぐらいに高く感じますし、チャレンジデーでセットでいろいろついての値段でさえも正直微妙かなといった感じ。
ジャパネットの西川の羽毛布団の微妙なところ
それでは具体的にどこが微妙でおすすめしないのかを具体的に解説していきます。
まず大きくまとめると下の3つが理由になります。
- 2021年と比較して羽毛の量が100g減っている
- 羽毛の質も落ちている
- 他メーカーの羽毛ふとんと比較して高い
チェック
去年より内容が悪くなって値上がりとなっています。
同じ業界なので事情はわからなくはないですが、それでも値上げはしてもせめて内容は維持して欲しかったですね。
それでは1つずつ詳しく解説します。
2021年と比較して羽毛の量が100g減っている
去年のモデルと比較して羽毛の充填量が100g減っているのがこの羽毛布団をおすすめしない大きな理由です。
去年のモデルでさえも羽毛の量は1.1kgとおすすめできる内容ではなかったのですが、本当に最低限ギリギリ妥協して買えなくもないかなと思っていましたが、今年は元々少ない羽毛の量からさらに100g減っています。
この後に書きますが、高品質の羽毛であれば1.0kgでも暖かいものもありますし、1.1kgも入っていれば十分な羽毛布団も多くあります。
がしかし、この羽毛の品質で100g減ったとなると単純に寒く感じると思います。
羽毛の量が減った理由は円安によるコストの上昇などがあり、羽毛だけじゃなく側生地もコストが上がっており原価がだいぶ上がったからだと思います。
決まっていた売値にあわせようとすると何かを削らないといけないのはわかるのですが、羽毛の量を削ったらダメでしょう。
基本的に羽毛ふとんを作る場合、原価の構成比率で1番大きいのは羽毛です。
羽毛の量を減らせば、羽毛のランクにもよりますが100gでも数百円~数千円変わることもザラにあります。
とはいえ、元々そんなに入っていない羽毛の量を減らしてしまうと羽毛ふとん本来の暖かさが維持できないと思いますし、これは完全にマイナスポイントです。
削るならセットのカバーとかパッドを無くせばいいのに・・・
羽毛の質も落ちている
この羽毛布団に使われているにはポーランド産ホワイトダック90%の羽毛が使われています。
これだけ見るとたしかに高品質で良さそうと思うのですが、本当に見るべきポイントはダウンパワーです。
DPとかdpと表記されることも多い、羽毛のふくらみやすさを表す数値です。
お布団の暖かさに影響を与えるのはこの数値で、ぶっちゃけ羽毛の産地は暖かさにはほとんど影響はありません。
もちろん、ポーランド産やハンガリー産などの羽毛は洗浄技術も高く、臭いの少ない高品質な羽毛の産出国です。
とはいえ、なかばブランド化しているヨーロッパ産の羽毛はそれだけでも中国や台湾などのアジア圏の羽毛より遥かに高い値段になってしまいます。
臭いに関して言えば人それぞれ感じ方も違うので一概には言えないですが、中国産の羽毛が臭いというイメージがあり、なんとなく避けているといった人も多いでしょう。
もしくは昔買った羽毛布団が中国産で臭いがきつかったことがあるとか・・・
たしかに昔の中国産の羽毛は中国の洗浄技術もまだまだ未熟でしたが、今は洗浄技術も上がっています。
臭いのクレームも年々減っていますし、最終的に日本で生産するので臭いがする場合は日本でもう一度洗浄するなり、製造段階で臭いがするものを除外したりと対策もできますし。
なのでイメージがあまりよろしくない中国産の羽毛は避けて、ポーランド産の羽毛を使ってコストを上げるのは正直無駄かなと思います。
ちょっと話が逸れちゃいましたが、羽毛布団の暖かさを考える上で本当にみるべきダウンパワーが去年のモデルは370以上だったのに対して、今年は360以上と低くなっています。
羽毛布団は羽毛がおふとんの中でふくらんで出来る空気の層が暖められることで、寝ているときに暖かく感じることができます。
そのふくらみやすさの数値も落ちて、さらに羽毛の量まで減るとなると余計にふくらみにくくなり暖かい空気を蓄えることができません。
これだけ内容を悪くしてしまうとさすがにこれ1枚で寝るには寒いレベルだと思います。
他メーカーの羽毛布団と比較して高い
まぁここに関しては昔からなので、特に思うこともないっちゃないんですけど、他のメーカーのお布団と比較した場合、値段が高いことがほとんどです。
実際、このジャパネットで販売している西川の羽毛布団は掛けふとんカバーや敷きパッドとセットになっているので単純に値段の比較がしにくい部分ではありますが、それでもやっぱり高いと思うのが正直な感想です。
ネットで他の西川の羽毛布団と他社メーカーの羽毛布団を比較していても数千円~数万円高いというのもザラですからね。
よっぽど西川の羽毛布団に強いこだわりでもない限りは他メーカーの方がコスパ良く買えるのでおすすめです。
品質もほとんど変わらないですしね。
西川の羽毛布団が欲しい人でもわざわざジャパネットで買わなくてもいいかなとも思います。
ネット通販でも西川の羽毛布団でコスパ高いものって結構ありますし。
どうしても西川の羽毛布団が欲しいという人は【2022年】西川の羽毛布団おすすめ5選!【布団選びで失敗したくない】という記事で西川の羽毛布団のおすすめを紹介しているので参考にしてみてください。
同じぐらいの予算で買えるおすすめの羽毛布団
この「増量1.2kg ホワイトダックダウン93% 日本製 羽毛布団」であれば、ジャパネットの羽毛布団よりも高品質な羽毛布団が1万円以上安く買うことができます。
コスパで考えても圧倒的にこちらの方がおすすめです。
この羽毛布団の内容を簡単にまとめてみます。
- 側生地:ポリエステル85% 綿15%
- キルト:立体キルト
- 羽 毛:ポーランド産ホワイトダックダウン93% フェザー7% DP400
- 充填量:1.2㎏
- サイズ:150×210㎝
- 総重量:約2.05㎏
- 生産国:日本製
- 備 考:ロイヤルゴールドラベル、グッドふとんマーク、7年の長期品質保証
西川の羽毛布団にこだわりがあるといった人以外はこちらの方が圧倒的におすすめです。
これは業界の人間から見てもコスパがよく、マネできないぐらいの内容です。
正確に言うとマネはできるけど、マネしても利益が出ないといった感じ。
本当に安くて高品質でおすすめですよ。
楽天の口コミも9,000件以上あってロングランで売れている羽毛布団です。
この記事を書いている11月24日時点での販売価格は22,998円とかなり安く、自分の好きな掛け布団カバーや敷きパッドを買っても西川のチャレンジデーの羽毛布団セットより安くなると思います。
寝具業界で働く僕がコスパ重視で選んだ2022年のおすすめ羽毛布団のランキングにも入っている羽毛布団です。
このお布団について詳しく知りたいという人は【2022年】羽毛布団のコスパ抜群おすすめ人気ランキング10選【寝具業界の人間が選んでみた】という記事を参考にしてみてください。
ジャパネットの西川の羽毛布団との比較
それではジャパネットのチャレンジデーで販売されていた西川の羽毛布団と他メーカーのコスパの高いおすすめの羽毛布団を比較してみます。
ざっくりとまとめるとこんな感じ。
- 生地はポリエステル85%綿15%
- ポーランド産ホワイトダック90%
- 羽毛の充填量 1.0kg
- ダウンパワー360以上
- 生産国 日本製
- 値段 34,800円
- 備考 あったか掛け布団カバー、布団カバー、敷きパッド、枕パッドがセット
- 生地はポリエステル85%綿15%
- ポーランド産ホワイトダック93%
- 羽毛の充填量 1.2kg
- ダウンパワー400以上
- 生産国 日本製
- 値段 22,998円(楽天)
- 備考 羽毛布団単品
単純に暖かい羽毛布団が欲しいというのであれば、「増量1.2kg ホワイトダックダウン93% 日本製 羽毛布団」の方が圧倒的におすすめです。
セットでいろいろ付いてくるというのもいいかもしれませんが、人によっては別に必要ありませんしね。
それよりもメインの羽毛布団が値段は1万円以上安くなって品質面でも良くなる方がよっぽど重要だと思います。
西川ブランドにこだわって欲しいという人にはありかもしれませんが、別にジャパネットでなくてもいいかなといった感じ。
セットでお得感はありますが、あくまでセットのものなのでそこまでクオリティが高いセット内容ではありませんしね。
この西川の羽毛布団だとこのセットの内容を一緒に使わないと寒くて寝れないと思いますが、他メーカーの羽毛布団なら十分暖かいと思いますし。
寒がりな人はあったか系の敷きパッドなら買ってもいいかなと思います。
掛け布団カバーは自分の好みもありますし、セットで付いてくるものより自分で選ぶ方が満足度は高いですよ。
ジャパネットの西川の羽毛布団は買いなのか?のまとめ
結論として、2022年度のジャパネットの西川の羽毛布団は買う必要はないかと思います。
理由は単純に値段と品質のバランスが悪く、コスパが悪いと感じるからです。
だって、値段は5,000円近く上がって内容が去年より悪いとか嫌じゃないですか?
まぁ円安の影響でコストが上がって仕方ない部分はあると思うのですが、品質まで下げたらダメでしょう。
ポーランド産という点を除けば、羽毛布団でダウンパワー360以上の1.0kgって本当に値段が安いだけで最低ランクですからね。
ちゃんと暖かいお布団で寝たいという人には全くおすすめできません。
まぁでも西川っていうブランドとジャパネットの知名度でポーランド産の羽毛布団ならそこそこ売れるんやろうなぁとは思います。
次またこの羽毛布団を買おうとは思わないかもやけど。
羽毛布団の選びからがわからないという人やおすすめの羽毛布団が知りたいという人は【2022年】羽毛布団のコスパ抜群おすすめ人気ランキング10選【寝具業界の人間が選んでみた】という記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。
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