生地は綿がいいの?ポリエステルでも大丈夫?
中の羽毛はダックがいいの?それともグースを選べばいいの?
この記事ではこんな疑問にお答えします。
睡眠環境・寝具指導士で寝具業界の営業のしーさん(@lipton0507)が解説していきます。
ダウンケットや羽毛肌掛け布団って言っても高いものから安いものまで様々な種類があります。
不必要に高いものを買うのも嫌ですし、安物買いの銭失いになるのも嫌ですよね。
必ずしも高いものが自分にとっていいものとは限らないので、値段じゃなくて自分に合ったものを買うようにしてください。
値段が変わると何が違うのか。
どう選べばいいのか。
この記事ではそんな疑問にお答えします。
- 値段が変わるポイント
- ダウンケットの選び方
値段が変わると何が変わる?
主に変わるのは下の5つです。
- 側生地の素材の種類
- 羽毛の種類
- 羽毛の質
- 羽毛の量
- 製造国の違い
では、どう変わるのか個別に解説していきます。
側生地の素材の種類が変わる
まず最初に側生地の種類が変わります。
側生地っていうのはダウンケットに使われている生地のことです。
この項目では生地の素材の種類がどう変わるか解説していきます。
安いものだと側生地の素材がポリエステル100%かポリエステル85%綿15%のものが主流になります。
メリットは安いこととほとんどのものがご家庭でも洗えるというところです。
逆にデメリットは吸湿性に乏しいのでムレを感じやすいことや生地が擦れた時にシャカシャカと音が鳴ることが挙げられます。
音に関しては気にならない人もいますが、音に敏感だと思う方や神経質になりがちな人は避けておいた方がいいかもしれませんね。
これは羽毛布団の側生地がポリエステルが入っている場合でも同じことがいえます。
参考までに覚えておくといいですよ。
逆に高いダウンケット では綿100%や綿が50%以上の高混率の素材が採用されていることが多いです。
綿100%のものや綿が50%以上入っているものの特徴は値段が高いものが多いのとご家庭で洗えないものが多くなります。
ウォッシャブル加工がされていて洗えると書いていない限りご家庭では洗えないものがほとんどですね。
メリットは天然繊維の吸湿性や風合い(肌ざわり)の良さが挙げられます。
特にポリエステルと違って綿100%だったり綿が50%以上はいっているものであれば、汗や湿気も吸ってくれるので蒸れる感じが軽減されるのでポリエステルのものより快適に寝れますよ。
寝ていてムレて目が覚めるとなれば気分悪いですよね?
そんな寝ているときの不快感が改善できます。
デメリットはご家庭で洗えないことと値段が高くなることが挙げられます。
このデメリットの洗えないというポイントは最近ウォッシャブル加工がされているものも増えてきているので、検討するときによく見てくださいね。
洗えるものであれば、かなりの確率でどこかに書いてあるはずです。
ウォッシャブル加工が施されているとデメリットはほとんど無くなります。
ダウンケットの使い方や洗い方についてはダウンケットとは使い方や洗濯方法をまるごと解説という記事で解説していますので、あわせてご覧ください。
値段に関していえばポリエステルのものより綿が多く入っている方が高くなる傾向があります。
とはいえ値段に関しては中の羽毛の種類やダウン率によっても変わるので絶対に高くなるとはいえないんですけどね。
そのあたりは少し難しい部分ではあります。
次は中の羽毛について解説します。
羽毛の種類が変わる
羽毛の種類ですが、みなさんは羽毛にはダックとグースがあるのをご存知でしょうか?
この項目では簡単に解説します。
ダックとグースでは値段もかなり変わってきます。
羽毛原料は相場があって価格が変動するので一概には言えませんが倍以上違うこともザラにあります。
基本的に同じ産地で同じダウン率の場合はダックよりグースの方が高くなります。
羽毛としての違いはダウンの大きさが変わりますので、ふくらみに差が出ます。
ふくらみによって保温性も変わってきますのでグースの方が暖かくなることが多いですね。
ただし、この後に解説をする羽毛の質や量で変わることもありますので一概にグースがいいとは言えないのが実情ですけどね。
羽毛についてもう少し詳しく知りたいという方は【羽毛布団】羽毛のメリットやデメリットを解説!ダックやグースで何か変わるの?という記事で解説していますので羽毛について興味がある方はあわせてご覧ください。
羽毛の質
ダウンケット ではダウン率50%〜70%ものが多く販売されています。
冬用の羽毛掛け布団だとダウン率が90%のものなどダウン率が高いものが多くあるのですが、何故だと思いますか?
値段が変わる大きな理由のひとつなのですが、基本的に羽毛のダウン率が高くなれば高くなるほどふくらみやすくいい羽毛だと言えます。
実際ダウン率が高い羽毛ほど値段も高くなりますし。
ただ春や夏に使う羽毛はそこまでふくらみはなくても大丈夫です。
ふくらみがあるほど保温性も高くなるのですが、暑い時期に使うダウンケット にはそこまでの保温性は必要ありません。
だからそこまで保温性の必要のないダウンケット はダウン率が低いものも使われるんですね。
ただダウン率の残りのパーセンテージがフェザーという羽根になるのですが、これは側生地の上から触っても羽軸(羽根の芯)がわかることがあります。
気になる方はダウン率の高いものを選ぶ方がいいですよ。
あと冷房が効き過ぎてて寒いと思われる人もダウン率が高いものをおすすめします。
羽毛の質については【失敗しない選び方】羽毛の産地の違いは?大事なのはDP(ダウンパワー)【ラベルも解説】という記事で詳しく解説していますので興味がある方はあわせてご覧ください。
羽毛の量が変わる
羽毛の量も値段が大きく変わる要素になります。
例えば、羽毛の量が0.2㎏のダウンケット と0.4㎏のダウンケット ではたかだか0.2㎏しか違わないのになんでこんなに値段が違うの?って思われるかもしれません。
でも実は羽毛ってすごく高くて1㎏あたり何千円から何万円もします。
安いダウンを使ったとしても0.2㎏変われば千円単位で原価が変わってくるんですよ。
高い羽毛を使えばもっと差は大きくなります。
なので量が変われば値段は大きく変わってくるんです。
製造国の違い
これも値段が大きく変わる理由でジャパネットなどのテレビショッピングやネット、ニトリなどの量販店で売っている安いダウンケット は中国などの海外製のものが非常に多いです。
中国などの海外製も人件費や運送費などいろいろなコストは上がってきていますが、それでもまだ日本より安いことがほとんどです。
昔よりはかなり品質や検品体制が向上してきましたが、やはり日本の検品の方が安心出来ます。
あくまで値段優先で考える人以外は日本製をおすすめします。
次は選び方になります。
ダウンケット の選び方
何が変わると値段が変わるかというのは理解していただけたと思います。
ではどうやって自分に合うダウンケットを選べばいいかという選び方を値段別に3パターンの実際のお布団を参考にスペックも含めた値段別に解説しますので参考にしてみてください。
とにかく安いダウンケット が欲しい人
あんまりこだわりがなく使えたらいいという人、とりあえずお試しで使ってみたいけど最初から高いものはちょっと…という人におすすめなのがこのクラスのダウンケットです。
- 側生地:ポリエステル85%綿15%
- 羽毛:ダウン率50%以上
- 製造国:海外(中国等)
- 特徴:安くて洗える
このあたりのものがネット通販だとだいたいシングルサイズで3,980円ぐらいからあります。(2020年3月時点)
個人的には必要最低限のものでいいって人以外にはおすすめはしません。
生地の部分ではポリエステル85%綿15%で綿が少しですが入っているので多少の湿気や汗は吸ってくれますが、それでも多少蒸れやすいです。
それにカシャカシャと音が鳴ります。
大きな音ではないですが、気になる人は避けておいた方が無難です。
それよりもダウン率が50%なので羽毛の軸がチクチクとします。
このしっかりとした芯がある感じが苦手な人や気になる人は多い寝心地はそんなに良くないです。
逆に注意して欲しいのが値段を抑えるために側生地がポリエステル100%のものはポリエステルには特別な加工でもされていない限り吸湿性や吸水性がないのでムレますよ。
個人的には全くおすすめできないので選ばない方がいいです。
出来ればせめて次のクラスぐらいのものから検討することをおすすめします。
値段と機能のバランスのいいダウンケット が欲しい人
あんまり安くて後から買い換えたりするのが嫌だな〜って人やそんなに高いお金は出せないけど出来るだけいいものが欲しいって人におすすめなのがこのクラスですね。
正直、このショップで販売されているダウンケットがこの記事内で紹介する中では1番おすすめです。
多分、後悔しませんよ。
- 側生地:ポリエステル85%綿15%
- 羽毛:ダウン率90%以上
- 普通のポリエステルの生地よりも肌触りが良く、寝心地がいい
- 製造国:日本
- 特徴:吸水速乾性も高く洗いやすい、肌触りが良い
出来るだけ日本製を選んでください。
製造や検品が日本だと臭いの問題の発生率が下がります。
海外製だと製造時は臭いがしなくてもコンテナでの輸送段階で臭いが発生する可能性があります。
生地は先ほどのダウンケットと変わりませんが、ダウン率がグレードアップしています。
フェザーのチクチク感も激減していますし、羽毛もふっくらふくらみます。
これぐらいのクラスのもを使うと満足感が高くなります。
レビューもまだまだ少ないですが、高評価ですしね。
値段は0.3㎏で7,980円で送料も無料です。(2022年5月時点)
人によって感じ方は様々ですが、このクラスであればエアコンで寒さを感じる人にもおすすめできますよ。
このクラスのダウンケットぐらいから使っていても満足できるかと思います。
ちなみに2枚組も販売されていて家族分も欲しいという人は1,160円安くお買い得でおすすめできます。
家族分の複数欲しい人にはコスパが高く、レビュー投稿をすれば枕カバーも注文した数だけ貰えるのでコスパがさらに高いです。
しかも、2枚組の方がレビュー件数も多くて参考になりますよ。
ちなみに白無地はちょっと・・・という人には若干割高ですが柄つきのものもあります。
こちらは生地にも抗菌・防臭加工がついて1枚あたり500円アップですが、充分おすすめできます。
さらにワンランク上のものが欲しいという人には下のダウンケットもおすすめですよ。
高品質のダウンケットが欲しい人
このクラスは値段より品質にこだわりたいといった人におすすめのダウンケットになります。
- 側生地:綿100%60サテン
- 羽毛:ポーランド産ホワイトグースダウン90%以上
- 製造国:日本
- 特徴:洗える、風合いが柔らかい、蒸れが少ない
ダウンケットの中では値段が高いクラスになりますがおすすめです。
この記事で紹介したダウンケットの中で唯一綿100%でも洗えるというところがポイントが高いです。
生地も綿100%の60サテンという高品質の生地を使っていて、吸湿性に優れているので蒸れる感じもかなり改善されます。
汗も吸ってくれるので汗っかきの人には特におすすめです。
それにサテン織という織り方で作られている生地なので体にフィットしやすく肌触りがいいのも特徴ですよ。
羽毛も高品質のグースを使っていてダウン率も90%以上ということでフェザーのチクチク感を感じることはほぼありません。
ダウンの品質もいいのでふくらみもあって保温性もしっかりしているのでエアコンの風が寒くなるといった人も大丈夫ですよ。
値段は少し高く15,998円(2021年4月時点)ですが、先に紹介していた2つのダウンケットと比べても明らかに違うのがわかりますよ。
ただし、このダウンケットは残念ながら数量限定になっています。
ちなみに値段が高いなと思うかもしれませんが、品質と値段を考えると実はかなりコスパがいいダウンケットです。
再入荷したとしても次は値上がりしそうなダウンケットですね。
だって正直安すぎるし・・・
しっかりと高品質のダウンケットを選びたいという人は生地は綿100%、羽毛はグースでダウン率90%以上のものがおすすめです。
ダウンケットの選び方と値段で何が変わるのかのまとめ
ダウンケットの値段が変わると何が変わるのかをわかりましたか?
選び方については実際の商品を例に値段をベースに解説しました。
機能性をベースに紹介するかも悩んだのですが、人それぞれ求める機能も違うなぁと思ったので値段ベースでの解説記事にしました。
意外と使える期間も長いですし、1枚持っておくと非常に役立つ寝具です。
まだ持っていない人もこの機会に一度検討してみてくださいね。
2022年のおすすめのダウンケットを寝具指導士である僕が比較して【2022年版】寝具指導士が選ぶダウンケットのおすすめランキング【コスパ重視】という記事で紹介しています。
自分でダウンケットを選ぶのが難しいなと思った人はあわせてご覧ください。
ダウンケットの使い方や洗い方、おすすめのダウンケットやカバーについてはダウンケットまとめの記事でまとめていますので参考にしてくださいね。
羽毛布団に関する記事を羽毛布団の選び方まとめの記事でまとめていますので、あわせてご覧ください。
コメント