低反発や高反発の特徴が知りたいな。
選ぶポイントってあるの?選び方を教えて。
この記事ではこんな疑問にお答えします。
睡眠環境・寝具指導士で寝具業界の営業のしーさん(@lipton0507)が解説します。
低反発や高反発のマットレスってどっちがいいのか悩みますよね。
そもそもどんな特徴があるのか、自分に合っているのがどっちなのかもわかりませんし。
結論は高反発マットレスがおすすめです。
これは自分自身の体験からも本気でそう思っています。
僕が高反発マットレスがおすすめだと思う理由を低反発と高反発の違いや特徴を比較しつつ解説していきます。
この記事を読み終わる頃には自分にあっているマットレスがどちらなのかがわかりますよ。
マットレス選びの参考にしてくださいね。
低反発と高反発の違い
低反発と高反発の違いで、よく勘違いされているのが硬さの違いだと思われている人が多くいます。
低反発と高反発の違いは反発力、つまり沈み込まずに跳ね返す力が強いかどうかです。
まずはざっくりと特徴を比較してみましょう。
- 体が沈み込んで体にフィット
- 体圧分散性は良い
- 寝返りがしにくい
- フィットするので蒸れやすい
- 重たいものが多い
- 寒いと硬くなることがある
- 水洗い不可
- クリーニング不可
- 処分するのが大変
- 弾力性が高く寝心地は快適
- 体圧分散性も良い
- 寝返りが非常に楽
- 低反発よりは蒸れにくい
- 軽いものが多い
- 水洗いできるものもある
- 処分しやすいものもある
- クリーニング不可
黒字で書いてあるのがメリットで赤字のものがデメリットと考えてください。
詳しくは低反発と高反発の特徴で解説します。
ここでは寝心地の違いだけ簡単に解説しておきます。
低反発のマットレスは寝るとしっかりと沈みこんで体にフィットします。
逆にしっかりとフィットし過ぎて蒸れることも多く、寝返りも打ちにくいのも特徴です。
寝返りは寝ているときに筋肉が凝り固まるのを防いだり、結構の流れをよくするために身体が無意識に行う動作です。
低反発マットレスの場合、体にフィットし過ぎるので寝返りが打ちにくく、寝返りの回数が減ってしまうこともあります。
たかが寝返りと思うかもしれませんが、寝返りの回数が減ると朝起きた時に身体が重たく感じたりすることになります。
あなたもそんな経験ありませんか?
もし低反発のマットレスを使っていて、朝起きたときに身体が重い、だるいと感じることがあればマットレスを変えるだけでも改善する可能性がありますよ。
対して、高反発マットレスはどちらかというと硬めで張りがあり跳ねるような寝心地です。
そんなしっかりと反発力がある寝心地なので寝返りも打ちやすく、しっかりとサポートしてくれます。
反発力が寝返りを打つための力をサポートしてくれるので、身体にかかる負荷も少なく寝起きの身体が楽になります。
腰痛持ちの人も高反発のマットレスを使うことで腰痛が改善することがありますよ。
では次からそれぞれの特徴を深掘りして解説していきます。
低反発の特徴
トゥルースリーパーなどに代表される低反発マットレスですが、特徴としては高い体圧分散性と衝撃吸収能力があります。
トゥルースリーパーの実験ではかなり高いところから豆腐を落として潰れないぐらいの衝撃吸収能力です。
驚きですよね。
それもそのはず、低反発素材はNASAがロケットを打ちあげるときに宇宙飛行士の衝撃を和らげるために開発した素材です。
そう考えると高い衝撃吸収能力もわかります。
低反発のマットレスで寝ると沈み込むように身体にフィットし、ゆっくり復元していきます。
高反発のように高い反発力で身体を支えるのではなく、柔らかく包み込むような寝心地が低反発の特徴になります。
ざっとメリットとデメリットをまとめるとこんな感じです。
- 柔らかく包み込むような寝心地
- 体圧分散性が高い
- 抜群の衝撃吸収力
- 横向き寝でも寝姿勢が安定
- 寝返りが打ちにくい
- 変形量が多くへたりやすい
- 寒い時期は硬くなることがある
- 蒸れやすい
- 重い
では低反発のメリットやデメリットがあるのか深掘りして解説します。
低反発のメリット
最大のメリットは柔らかく包み込むような寝心地です。
この体にフィットするような寝心地は他の寝具ではなかなか味わえないものです。
この全身にフィットするような寝心地が体の一部に負荷がかかることなく、高い体圧分散性を実現しています。
衝撃を吸収すると力も高いので、分厚いタイプの低反発だとベッドに飛び込んでも優しく受け止めてくれますよ。
ベッドにダイブしても痛くありません。
でも、薄いものや品質の悪い密度の低いものだと普通に痛いのでやらないでくださいね。笑
ダイブする場合は自己責任でお願いします。
あと横向き寝がしやすいのも低反発のメリットですよ。
低反発は沈み込んで身体にフィットするので、横向き寝でも腰や骨盤の辺りがしんどいということもないのはおすすめできます。
横向きでいつも寝る人にはいいですよ。
低反発のデメリット
低反発のデメリットで1番辛いのが、寝返りが打ちにくいというところですね。
これは結構マイナスで、起きているときはそこまで感じない部分でもあります。
特に安く品質の悪い低反発で多くなるデメリットなのですが、反発力が弱く寝返り打つときに力が入ってしまうので寝返りの回数自体が減ってしまいます。
寝返りの回数が減ってしまうと筋肉が凝り固まったり、血行の流れが悪くなってしまって起きたときの体のだるさにつながります。
それに低反発は沈み込むので、変形しやすいんですよね。
変形というとわかりにくいかもしれませんが、へたりやすいです。
安くウレタンの密度も低いものだと特にその傾向が強く、どんどん復元しなくなってきます。
低反発の安いものだと、最初こそ寝心地はいいのですが半年や1年ぐらいで腰やお尻の部分が凹んでへたってきたりしますよ。
マットレスは年に1回買い替えるようなものではないので、これも大きなデメリットですね。
高いものであればここまで極端なことにはならないので安心してください。
あと低反発ウレタンの特徴として、寒くなって温度が低くなると硬くなる特徴があります。
ただこれは最初こそいつもより少し硬く感じるかもしれませんが、寝ている間に暖められるので徐々に戻っていきますけどね。
とはいえ、気になる人は気になる部分です。
ウレタンはもともと通気性が悪いので蒸れやすい特徴があるのですが、低反発だと身体にフィットするので特に蒸れを感じやすいです。
身体にフィットしちゃってるので、空気が通りにくいんですよね。
なので、夏場は暑く感じる人も多いのもデメリットです。
最後に低反発のウレタンマットレスは重たいです。
逆に低反発で軽いようだとウレタンの密度が低く、品質に問題があります。
ウレタンの密度が低いと最初は寝心地が良く、いい買い物をしたと思うかもしれませんが、へたりは早いので注意が必要です。
低反発のウレタンマットレスであれば厚み1㎝につき1㎏ぐらいのものを選ぶと失敗するリスクは減らせるかなと思います。
目安:厚さ5㎝の低反発のマットレスパッドやトッパーの場合、重さ5㎏前後
他にも低反発を選ぶときに必要な要素はあるので、そこだけ見てればいいというワケではないですが参考にみておくといいですよ。
以上が低反発の特徴で、次は高反発の特徴について解説します。
高反発の特徴
西川のエアーや昭和西川のムアツふとんなどに代表される高反発マットレスですが、高い反発力でしっかりと体を支えてくれ寝返りをサポートしてくれるのが特徴です。
例えで出した西川のエアーや昭和西川のムアツだとしっかりと反発力はありながらも、表面が柔らかく体圧分散性も高められているのでフィット性もあるのでおすすめで、有名メーカーの高品質のものも数多くあるので選択肢が多く、より自分にあったものを探しやすいといった特徴もあります。
先にざっくりと高反発の特徴を比較してみてみましょう。
- 反発力があり寝姿勢が安定
- 寝返りが打ちやすくなるサポート性
- 体圧分散性に優れている
- 通気性がよく蒸れにくいものも多い
- 軽いものが多い
- 最初は硬く感じる人もいる
- 値段が高いものも多い
高反発のメリットやデメリットを深掘りして解説していきます。
高品質の高反発ウレタンマットレスって実際どんなものか気になるという人はムアツふとんの口コミや評判は?おすすめを寝具指導士が徹底解説!【安く買う方法も】という記事で昭和西川のムアツふとんについて徹底的に解説しています。
実際の高反発ウレタンマットレスを例に解説しているので、あわせてご覧ください。
高反発のメリット
高反発のメリットは高い反発力でしっかりと身体を支え寝姿勢が安定し、寝返りをサポートしてくれるところが大きなメリットです。
寝姿勢が安定すると腰などにかかる負荷も少なく、一晩中しっかりと体を支えてくれ朝起きた時の体の重さやだるさも軽減されますよ。
また寝返りが打ちやすいと寝ているときに余分な負荷が体にかからないので、朝起きたときがすごい楽で毎日が楽しくなるレベルです。
イメージとしてはふかふかのソファに座っていて起き上がるときって実は大変だったりしませんか?
よいしょって気合いを入れないと起き上がれなかったりするね
これが低反発のマットレスを使用している時の寝心地のイメージです。
高反発だとゴムみたいに弾力があるので、跳ね起きれます。
ゴムのようなは少し言い過ぎかもしれませんが、反発力があるので寝返りも楽ですし起き上がるのも楽ですよ。
体圧分散性も高いので体の一部に負荷がかかって傷むこともなく、これも寝起きの体を楽にしてくれます。
通気度が高いものも多く蒸れにくいものも特徴です。
低反発と違ってそこまで体にぴったりとフィットするワケではないので、空気が通りやすく実際にムレ感は感じにくいですよ。
最後に高反発マットレスは低反発マットレスと比べても軽いものが多いです。
同じウレタン素材であっても軽いものが多いですし、このあとに少し解説するエアウィーヴなどの高反発ファイバー素材だとさらに軽いものもあります。
普段のお手入れやこまめに収納することを考えている場合は大きなメリットになりますよ。
高反発のデメリット
初めて高反発を使う人が感じる可能性のあるデメリットですが、最初はマットレスが硬く感じることがあります。
これは正直、慣れてもらうしかないないです。
ただ、背中が張って寝れないというぐらいまで硬いことはほとんどないので、そこまで心配しなくても大丈夫ですよ。
高反発マットレスは値段がピンからキリまであります。
安いものもありますが、安いものはやっぱり品質がよくありません。
安いものだとマットレスを硬めに仕上げることで密度も高く高性能かのように思えて、実際使っていても最初は寝心地も悪くありません。
ただし密度が低いので、へたりも早く半年程度でへたってきたって話もよく聞きます。
それなりに長く使えて品質も良いとなると値段が高くなりがちです。
とはいえ、長く使えるものを買う方が結果的にコスパがよくなったりするんですけどね。
マットレスは処分するときも大変ですし。
最初は高いなと思うかもしれませんが、ある程度いいマットレスを買う方が結果的にお得ですよ。
ちなみにマットレスの処分方法については【有料から無料まで】マットレス処分方法6選【引き取りサービスがおすすめ】という記事で解説していますので参考にしてみてください。
エアウィーヴはどうなの?
ちなみに有名なエアウィーヴは低反発と高反発のどっちなの?
エアウィーヴは高反発タイプになります。
エアウィーヴは「エアファイバー」と呼ばれる高反発ファイバーを編み込んだマットレスになります。
エアウィーヴであれば抜群の通気性がありますし、反発力も高く寝返りも打ちやすく朝が非常に楽です。
エアウィーヴはマットレスの中で数少ない洗えるマットレスなので、綺麗好きな人やダニやカビが気になる人にもおすすめですよ。
実際に一晩寝てみたことがありますが、寝起きの体の重さが段違いに楽でした。
僕の実体験も含めてエアウィーヴのマットレスやパッドを腰痛持ちの寝具指導士が徹底解説!【評判や口コミも】という記事で徹底的に詳しく解説していますのでエアウィーヴについて興味があるのであれば読んでみてください。
低反発と高反発を選ぶ時の3つのポイント
低反発と高反発のそれぞれの特徴については解説してきた通りですが、実際にどう選べばいいかわかりませんよね。
ここでは低反発と高反発の選ぶときのポイントについて解説します。
選ぶ時のポイントを3つピックアップして紹介します。
ここで紹介するポイントをしっかりと理解してマットレス選びに役立ててください。
寝姿勢が安定するかどうか
まず第一に優先して確認して欲しいのが寝姿勢が安定するかどうかです。
実際にマットレスの上に寝てみて試すのがベストです。
寝姿勢が安定するかどうか確認するときに注意するのは下の3つです。
- 腰やお尻が沈み込み過ぎていないか?
- 腰が浮いてしまって隙間ができていないか?
- 寝てみて背骨がまっすぐになっているかどうか?
できれば誰かに見てもらいながら判断するのが確実なのでおすすめです。
寝返りの打ちやすさ
寝返りの打ちやすさも実際にマットレスに横になってみてゴロゴロと動いてみてください。
低反発と高反発の2種類のマットレスを試せるお店だと違いが明確にわかると思いますよ。
低反発は寝返りを打つのに力を入れないとなかなか難しいですが、高反発は楽に寝返りを打つことができますよ。
出来る限り力を入れずに寝返りが打てるマットレスが理想的です。
比較する場合は同じ金額ぐらいの同等品と比較する
もしマットレスを試さずに買う場合に候補が複数あるときは、同じ金額ぐらいの同等品のものと比較しましょう。
基本的に値段が高くなれば品質が上がるのは当然です。
同等品の比較をするときに、ここを見ておくといいという3つのポイントがあります。
- ウレタンの密度を表す数値「D」
- マットレスの硬さを表す数値「N」
- マットレスの厚み
ひとつめのウレタンの密度はへたりにくさ、つまりマットレスの寿命の長さに関わる数値です。
詳しい説明はここでは省略しますが、目安として低反発の場合は40D以上を目安にしてください。
数値が低いほど密度が低くへたりやすいです。
高反発の場合は30D以上を目安にしてもらえると大丈夫ですよ。
これぐらいあれば数か月や半年程度でへたるなんてことは少なくなります。
実際、密度が高いものほど値段も高くなりますよ。
次にマットレスの硬さを表すN(ニュートン)ですが、これは寝心地につながる大事な部分です。
簡単にまとめます。
・N値75未満・・・やわらかめ
・N値75以上~110未満・・・ふつう
・N値110以上・・・かため
これもできるだけ同じもので比較した方がいいです。
マットレスの厚みも値段が変わる大きい要素です。
厚さが5㎝程度のマットレストッパーと厚さ10㎝以上で同じ値段、同じ品質であることはほぼありません。
基本的に分厚くなればなるほど、高くなるものと思ってもください。
できるだけ同じ厚みのものと比較しましょう。
おすすめは高反発マットレス
結局、低反発と高反発のマットレスだとどっちがおすすめなの?と思いますよね。
どっちもメリットはあるし・・・
結論は、高反発マットレスがおすすめです。
純粋にメリットの数やデメリットの数を比較しても高反発に軍配が上がりますし、実際に自分が寝てみた感想を含めても、圧倒的に高反発がおすすめ。
低反発のマットレスややわらかすぎるマットレスで寝ると腰痛持ちの僕は一発で腰が痛くなります。
なので、ホテルとかに泊まって柔らかいマットレスや沈み込むような低反発のマットレスを採用している場合だと、翌日必ず腰が痛くなるし体もだるくて疲れが取れないんですよね。
朝起きて腰が痛いと一日の起き上がる時点から憂鬱になります。
それが高反発のマットレスだと、翌朝起きたときに腰がすごい楽なんですよ。
体が軽くて疲れが吹っ飛んでます。
腰が痛くない・・・目が覚めたときに腰に痛みがなく体が軽いとそれだけで一日がすごい楽しくなりますよ。
今使っているマットレスが寝ても疲れが取れなかったり、腰が痛い、朝起きてもしばらく起き上がれない・・・
こんな人は高反発のマットレスを使うことで改善するかもしれません。
ぜひ試してみてください。
低反発と高反発の違いについてのまとめ
低反発と高反発の違いについて解説してきました。
最後に簡単におさらいをしておきます。
- 体が沈み込んで体にフィット
- 体圧分散性は良い
- 寝返りがしにくい
- フィットするので蒸れやすい
- 重たいものが多い
- 寒いと硬くなることがある
- 水洗い不可
- クリーニング不可
- 処分するのが大変
- 弾力性が高く寝心地は快適
- 体圧分散性も良い
- 寝返りが非常に楽
- 低反発よりは蒸れにくい
- 軽いものが多い
- 水洗いできるものもある
- 処分しやすいものもある
- クリーニング不可
僕は圧倒的に高反発のマットレスおすすめしています。
人それぞれ好みが違うので、絶対みんなが高反発がいいというワケではないのですが高反発の方が人気もあります。
それに高反発のマットレスが硬くてあわない場合は敷きパッドやベッドパッドで柔らかな寝心地にすることはできますしね。
逆に低反発を硬くすることは難しいです。
正直、マットレスを買い替えるのが一番手っ取り早くなってしまいますしね。
そういった意味でも低反発か高反発かで悩んだら高反発をおすすめします。
他にもマットレスのことで悩みがあればマットレスを買う前に知りたい使い方のまとめ【必要なものから処分方法まで】という記事でまとめています。
おすすめのマットレスの紹介記事もあるので参考にしてみてください。
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