そもそも本当に枕って必要なの?
枕なしで寝るとどうなるの?
この記事ではこんな疑問にお答えしていきます。
睡眠環境・寝具指導士で寝具業界の営業のしーさんが解説します。
枕があわないって寝具の悩みの中でもトップクラスに多い悩みです。
今まで数多くの枕を試してきたけど、どれもしっくりこない・・・
こんな経験ありませんか?
中には100種類ぐらいの枕を試してみたけど、どれもあわなかったって人もいるぐらいです。
そんな人はもしかしたら枕なしで寝ると改善するかもしれません。
本当にごくわずかですが、そういう人もいます。
特にスマホのやり過ぎなどでストレートネックになってしまっている人に多い傾向ですね。
ただし、これはあくまで少数派で枕がないと寝れない人や睡眠の質が落ちる人の方が圧倒的に多いです。
実際に僕も枕なしで寝てみた実体験も書いておきますので、参考にしてみてください。
では枕なしで寝るメリットとデメリット、枕なしで寝れる人の条件について解説していきます。
そもそも枕ってなぜ必要?
前提として枕がなぜ必要なのかを簡単に解説しておきます。
理想の寝る時の姿勢というのは自然と立っている状態でそのまま横になった状態が理想的な寝姿勢です。
ただ自然に立っている状態で横になると後頭部と首の間とマットレス(敷布団)の間に隙間ができてしまいます。
こんな感じで隙間ができてしまうと、後頭部や首に負荷がかかってしまってしまいます。
後頭部や首に負荷がかかってしまうと首の痛みや肩こりの原因になってしまいます。
後頭部や首に負担をかけないようにするために本来は枕が必要です。
ほとんどの人は枕が必要ですよ。
枕を使っていて枕があわないなと感じる人は枕の高さがあっていない可能性が高いので、試しに自分の枕の高さがあっているか調べてみてください。
枕の高さがあっているか調べる方法については枕の高さの選び方はコレ!自分にあう高さの簡単な判別方法と注意点【イラストで図解】という記事で解説していますので参考にしてみてください。
少し話が逸れてしまいましたが、次からは枕なしで寝るのが向いている人について解説していきます。
枕なしでも寝やすい人ってどんな人?
基本的には枕があった方が寝やすい人が圧倒的に多いです。
この前提は変わりませんが、枕無しの方が寝やすい人もいます。
では、どんな人が枕無しで向いているのか気になりますよね。
枕なしで寝るのが楽な人で多いのがストレートネックの人。
いきなりストレートネックと言われてもピンとこない人が多いので少し解説しておきます。
まずは下の画像をご覧ください。
※明神館クリニック様の画像を引用
このストレートネックは毎日のように長時間パソコンで作業をしている人やスマホを触っている人に多い傾向にあります。
もちろん、今挙げた2つが全てではありませんが長時間前かがみの体勢をとっている人に多いです。
簡単にできるセルフチェックの方法もありますので解説しておきます。
- かかとを壁につける
- お尻を壁につける
- 肩甲骨を壁につける
- 後頭部を壁につける
チェック!
手順はこれだけ。
上から順番にやってもらえればOKです。
テレビでもやっていたりするので知っている人も多いかもしれませんね。
先ほどの画像のように正常な首の場合は『後頭部・肩甲骨・お尻・かかと』の4か所が壁にしっかりとくっつきます。
もし、後頭部がくっつかない場合はストレートネックの可能性が高いです。
このようなストレートネックの人は枕無しの方があっていたりすることがあります。
ただし、あくまで可能性の話なので枕なしで寝てみてあわない、疲れると感じた人はやめておいた方がいいです。
下手するとストレートネックを悪化させる可能性もあります。
+αの条件ですが、枕無しが向いている人の特徴としては他にも3つあります。
- 柔らかめのマットレス(敷布団)を使っている
- 寝返りが少ない
- 後頭部が平らな人(絶壁気味の人)
補足説明していくと、柔らかめのマットレスや敷布団を使っていると頭や体の重さで沈み込んで、ちょうど後頭部や体にフィットして隙間を埋めてくれるケースもあります。
ただ、体にフィットしすぎる場合は寝返りが打ちにくいです。
本来であれば寝返りが打ちにくいマットレスや敷布団はおすすめできないのですが、元々寝返りが少ない人であれば、寝返りが打ちにくいデメリットよりも頭がフィットするメリットの方が大きくなります。
最後の後頭部が平らな人(絶壁気味の人)というのは、後頭部が盛り上がっている人に比べて後頭部と首の間に隙間ができにくいです。
なのでそういった平らな頭の形をしている人が枕を使うと逆に首に負担をかける可能性があります。
こんな人は枕なしの方がすっきりと眠れるかもしれません。
次は枕なしで寝ることのメリットとデメリットについて解説します。
枕なしで寝ることのメリットとデメリット
具体的に枕なしで寝ることのメリットやデメリットを解説していきます。
といっても枕なしがあっている人にとってのメリットとデメリットになるので全員が当てはまるワケではないので注意してください。
それでは枕なしがあっている人にとってのメリットとデメリットを解説していきます。
- 寝付きが良くなる
- 首の痛みや肩こりが改善されるかも
- 単純に枕を使わないので節約できる
- 頭の部分が汗ジミや皮脂汚れしやすい
- つばや唾液などを誤飲することがある
- 気道がせまくなっていびきが悪化することも
- 首を引いた状態で寝るので首にシワができやすい
- ホテルなどの外出先ではマットレスの硬さが違うので寝つきが悪くなることも
くどいようですが、このメリットとデメリットはあくまで枕なしがあっている人の場合です。
枕なしがあう人のメリットは、いわゆる枕難民から解放されるというところですね。
しかも枕はそもそもへたりやすいものも多く買い替え頻度が高い寝具のひとつなので、枕の買い替えが必要なくなるのは経済的にもメリットは大きいですね。
逆にデメリットの方では枕なしなのでマットレスや敷布団の上に直接頭を乗せることになるので、汗ジミや皮脂汚れがつきやすいです。
ただこれはタオルを1枚敷いておくなどすれば対策できるので、そこまで気にならないかと思います。
タオルなら気軽に洗えますしね。
マットレスや敷布団が汚れても基本的に洗うことは難しいのでタオルを敷いたりすることをおすすめします。
お年寄りに多い症状なのですが、唾や唾液などが寝ているときに間違って気管の方に入ってしまったりすることがあります。
肺の方にいってしまうと肺炎の原因にもなることがあるそうなので、お年寄りにはおすすめできません。
また首を引いた状態で寝ることになりますので、シワもできやすく気道も狭くなりいびきが大きくなることもあります。
あと個人的に思うのはホテルなど外出先では普段使っているマットレスや敷布団と硬さが違うので寝付きが悪くなる可能性が高いです。
まくらがあわないという問題からマットレスがあわないといったことになる可能性も高い気がします。
枕がないと寝れない人が枕なしで寝るとどうなる?
ちなみに僕自身は枕がないと寝れないタイプなのですが、せっかくなので試してみました。
僕の実体験から枕が必要な人が枕なしで寝るとどうなったか参考にしてみてください。
- 寝付きが極端に悪くなる
- 肩がこる
- 首が痛い
- 熟睡感がない
- 朝の寝起きがつらい
こんな感じでまともに寝れませんでした。
1日だけだと慣れてないだけかと思ったので3日間ほど試してみたんですが、僕は慣れることがありませんでした。
特に寝付きが悪く、寝るまでに1時間以上かかることもありました。
多分寝返りの回数も減っていると思うので朝起きたときも体がバキバキでしたからね。
半日ぐらいはひきずっていたような気がします。
熟睡できていない感じもあり、夜中に目が覚めることもありましたしね。
熟睡できていないので当たり前かもしれませんが、寝起きもすこぶる悪かったです。
こんな感じで人それぞれかもしれませんが、僕の場合はこんな状態になりました。
枕なしで寝るのがあっていないとこんな状態になるといった参考にしてみてください。
枕なしで寝ることのまとめ
万人におすすめできる方法ではありませんが、枕なしで寝る方が寝やすいという人も確かにいます。
試すだけなら今日にでも試せる方法なので、今まで枕があわなくて何個も試してみたけど、どれもしっくりこないという人は一度試してみるのもありかもしれません。
とはいえ、枕なしがあわない人が圧倒的に多いので、枕なしで寝てみたもののしんどいようであれば枕を使うことをおすすめします。
枕があわない原因のひとつとして高さがあわないことが多いです。
枕の高さについては枕の高さの選び方はコレ!自分にあう高さの簡単な判別方法と注意点【イラストで図解】という記事で解説していますので、参考にしてみてください。
枕の選び方やおすすめの枕、枕の悩みについては寝具指導士が教える枕の選び方とおすすめの枕のまとめ【横向き寝にも対応】という記事でまとめています。
枕について悩みがある人は一度読んでみてください。
とはいえ、枕を使って寝たいという人は【有名寝具メーカー】実際に買って使った枕のレビューまとめ【オーダーメイドまで】という記事で実際に僕が使った枕の感想をまとめているので参考にしてみてください。
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