せんべい布団ってデメリットはないの?
せんべい布団をふかふかに戻す方法はないの?
この記事ではこんな疑問にお答えします。
睡眠環境・寝具指導士で寝具業界の営業のしーさん(@lipton0507)が解説します。
昔からぺちゃんこになったせんべい布団が腰痛対策にいいといった話がありますが、基本的には腰が痛い人に良くはありません。
基本的にと書いたのもごく短期間ですが一時的に自分に敷き布団がぴったりと合うタイミングがあるからです。
その時期だけは寝心地はいいですが、へたると寝姿勢が変わって悪化する可能性が高くなります。
この記事ではぺちゃんこになったせんべい布団のデメリットと解決方法について解説していきます。
ぺちゃんこになったせんべい布団で寝るメリットはないので、解決方法を試してしっかりと体圧を分散してくれるお布団で寝るようにしましょう。
- せんべい布団を使うデメリット
- せんべいふとんになる原因
- せんべい布団をふかふかに改善する方法
- 敷き布団を長持ちさせる方法
ぺちゃんこになったせんべい布団のデメリット
ぺちゃんこになったせんべい布団を使い続けると腰痛の原因になります。
本来であれば寝ている間に体を支えてくれる敷布団ですが、ぺちゃんこになったせんべい布団では体を支える厚みもありませんし、体圧分散もできません。
その場合、1番負担がかかるのが腰なんですよね。
せんべい布団では床の硬さがダイレクトに伝わるので、筋肉に負荷がかかり続けますし血流も悪くなります。
そうなれば負荷がかかった部分に痛みが出てくるようになります。
体の一部分に負荷がかかると寝返りを打ちますが、その寝返りした後にも体が触れている面にも負荷がかかります。
同じ事の繰り返しですよね。
とはいえ、せんべい布団で寝ていると腰痛が楽になったと感じる人もいますよね。
ただ、せんべい布団で寝ていて楽と感じる人はすでに腰痛がかなり悪化している人です。
正常な人が床に近い感触で寝ると朝起きたときに体が痛くて仕方がないですよ。
一時しのぎに使うのはいいですが、本質的な解決にはなりません。
腰痛を改善するためにもしっかりと厚みがあって体圧分散してくれる敷き布団で寝るようにしましょう。
ぺちゃんこのせんべい布団になる3つの原因
敷き布団がぺちゃんこのペラペラなせんべい布団になる原因は3つです。
まずはしっかりと原因を把握しましょう。
原因がわかれば対策の理解しやすくなるし早くなりますよ。
中身の劣化
ポリエステルであれ羊毛(ウール)であれ綿わたであれ、全ての素材は劣化します。
劣化するとわたが切れてしまったりするので、繊維が短くなってしまいボリュームが出せなくなってしまいます。
これは寿命のようなものでどうにもなりません。
劣化しないようにするのは無理ですが、延命させることはできます。
敷き布団を長く使うための方法は後のへたりにくくする方法で解説します。
中身の絡まり
長く使っていると敷き布団の中身の素材が絡まって、ボリュームが出なくなります。
これは絡まって玉のように丸くなっている場所があれば、優しく引っ張ってほぐしてあげることである程度は改善することができますよ。
ただ強く引っ張り過ぎるとわた切れの原因にもなるので注意してくださいね。
湿気を吸ってへたる
ポリエステルわたは基本的に湿気は吸わないので別ですが、羊毛(ウール)や綿わたのものだと湿気を吸って重たくなってしまうのでボリュームが出なくなります。
これもへたってせんべい布団になる要因のひとつですが、これは家庭でも改善できますよ。
改善する方法についてはせんべい布団を復活させる方法で解説します。
せんべい布団を復活させる3つの方法
ぺちゃんこになってしまったせんべい布団を復活させる方法は3つあります。
ただ、復活させる方法がおすすめの場合とおすすめできない場合があります。
4つ目の方法として買い替えもおすすめしています。
正直、これが1番確実な方法です。
とはいえ、お金がかかることなので自分に合った方法を試してみてからでも遅くはないですよ。
どんなお布団に向いているかも解説するので、自分の使っているお布団を考えながら読んでみてください。
一昼夜干し
この方法は全てのお布団で効果的でお金もかけずにできるおすすめの方法です。
夏の晴れた日など湿気の少ない晴れた日にするのが1番です。
逆に梅雨の時期など湿気が多い日や雨が降っているときは避けてくださいね。
それでは手順をまとめます。
- 17時から干す
- 翌日、太陽が出てきたら黒いビニールか黒い布を被せる
- 途中で裏返す
- 17時に取り込む
- お布団の表面を軽く掃除機をかける
あえて一度湿気を含ませて乾かすことでふくらみが回復します。
この方法だと7割ぐらいふくらみが回復したという話も。
そんな一昼夜干しの注意点は干す時間。
とりあえず17時と設定しましたが、夏場だと19時頃からスタートして翌日の19時でも大丈夫。
ようするに、太陽が沈んだ時間から干して太陽が沈む前に取り込むといったイメージを持ってもらえればOKです。
それ以上、遅くなるとまた夜の湿気を吸ってしまうので効果が薄れてしまうんですよね。
黒いビニールや布を被せることは必須ではないですが、で日光を集めて高温の環境を作ってくれます。
布団の中にいるダニを退治してくれて乾かす効率もアップするのでおすすめですよ。
途中で裏返すことで両面がまんべんなく乾燥させることができるので、めんどうでも途中で裏返すことは忘れないようにしてください。
普段はお布団のお手入れに掃除機を使うことは反対派ですが、この時はさっと軽く掃除機で表面を吸い取りましょう。
ダニの死骸を吸い取ることができます。
ちなみにコロコロで代用してもOKで、生地へのダメージも少ないので個人的にはコロコロをおすすめします。
ただし、この方法で天日干しをすると劣化する素材もあるので一昼夜干しは普段からするのはやめておいた方がいいです。
あくまで最終手段として考えておいてくださいね。
ちなみに布団乾燥機を持っているのであれば、一度軽く布団を湿らせて布団乾燥機を使うと同様の効果がありますし、時短になるのでおすすめです。
クリーニングに出す
いっそのこと業者にクリーニングに出すという方法もあります。
この方法であれば布団の中の汚れもしっかりと落としてもらえますし、何より業者に丸投げできるので手間がかかりません。
持ち込むのが大変な敷布団でも宅配サービスを使えば周りの目を気にすることなく簡単にできますよ。
寝具の宅配クリーニングならフレスコがおすすめですよ。
僕も実際に羽毛布団のクリーニングをお願いしていますし。
どんな感じか気になる人は羽毛布団の宅配クリーニングでおすすめのフレスコで洗ってみた【口コミを画像付きで解説】という記事を参考にしてみてください。
羽毛布団と敷き布団なので違いますが、どんな流れかは参考になると思います。
ただし、クリーニングに出す場合は費用が気になりますよね。
フレスコだと税込み+送料込みの値段で11,800円かかります。
今使っている敷きふとんの値段が安いものである場合は買い替えた方が安くつくことが多いです。
自分の使っているお布団が高いものを使っている場合や思い入れがある場合を除けば買い替える方をおすすめしています。
それでもクリーニングという人はフレスコの公式サイトを見てもらえると布団がどれぐらい汚れているかがわかるので参考になりますよ。
打ち直しに出す
打ち直しというとわかりにくいかもしれませんが、ようするに作り直しです。
今使っている敷き布団を解体して中の素材で劣化している部分を取り除き、追加で新しいわたを入れて布団を作り替えます。
なので、この打ち直しでは生地を切ることになってしまうので見た目は変わってしまいますがボリュームを出す方法としては効果的です。
この打ち直しはポリエステルわたの敷き布団や固わた、ウレタンなどの中芯が入っている素材だと打ち直しができません。
打ち直しができるのは綿わた敷き布団や羊毛敷布団ぐらいですね。
それに打ち直しは費用も1万円以上するので、コスパを考えるとあまりよくない可能性も高いです。
打ち直しも思い入れのある敷き布団や高い敷き布団を使っている人以外はおすすめできません。
ちなみに綿わた敷き布団の打ち直しであれば「わたや森」というお店がおすすめです。
「わたや森」の綿わた敷き布団や打ち直しが気になるという人は【敷布団】綿布団のおすすめ3選!お手入れの方法や打ち直しについて解説!という記事で解説しているので参考にしてみてください。
敷き布団を買い替える
根本的な解決方法としては買い替えが1番手っ取り早いです。
今まで紹介した方法で改善できるのはできますが、ぺちゃんこでせんべいみたいになってしまったお布団は買い替えた方がコスパがいいことが多いです。
おすすめとしては一昼夜干ししてみて改善すればOKですが、あまり改善できなかった場合は素直に買い替えを検討するのがベストです。
クリーニングも打ち直しも悪い方法というワケではないのですが、コスパを考えるとちょっと・・・って感じがします。
敷き布団を買い替えるときは敷き布団の取り扱い説明書!選び方から使い方まで参考まとめ【おすすめも紹介】という記事を参考にしてみてください。
選び方から用途別のおすすめの敷き布団まで紹介して解説をしています。
敷き布団を長く使う方法
敷き布団を買い替えた場合やふかふかとふくらみを取り戻した敷き布団をまたすぐにせんべい布団にするのは嫌ですよね。
そこで敷き布団をへたりにくく長く使う方法についても解説しておきます。
といってもすごく基本的な方法です。
こまめに敷き布団を干すことと敷きパッドを使うことの2つです。
これだけでも敷き布団をへたりにくく長く使うことができます。
理由を簡単に解説します。
敷き布団をこまめに干して湿気をため込まないようにする
敷き布団がぺちゃんこのせんべい布団になる原因のところでも少し触れましたが、中のわたが湿気を吸ってしまうことでへたりやすくなります。
湿気を吸って中の綿が重たくなってしまってボリュームが出なくなるんですよね。
その湿気をこまめにとってあげることでへたりにくくなりますよ。
敷き布団を敷きっぱなしにするのでなく、1週間に1度は干してあげてください。
できれば壁に立てかけたり、お布団の上げ下げをするなど最低でも3日に1度ぐらいのペースでしてください。
敷き布団も万年床にしてしまうとカビが生えるので、カビを予防する意味でもこまめに干すことは大事なのでしっかりと干すようにしましょう。
敷きパッドを使う
敷き布団は寝汗を吸い取ってくれる役割もあります。
これも湿気が溜まりやすい原因になります。
そこで敷きパッドを使うことで寝汗を敷きパッドに吸い取らせて敷き布団に湿気を溜まりにくくします。
それに敷き布団のお手入れより敷きパッドを洗ったり干したりする方が簡単ですよ。
寝心地を改善してくれる役割もあるので、敷きパッドを使うことはおすすめ。
季節によって使い分けるのもいいですし、オールシーズン使えるものを選んで使うのもありです。
ぺちゃんこになったせんべい布団のまとめ
ぺちゃんこになったせんべい布団を使い続けていると寝姿勢が悪くなり腰痛や肩こりの原因になります。
一部ではせんべい布団が腰痛にいいという話もありますが、あくまで一時的です。
寝姿勢が悪いまま使い続けていると、ますます腰痛が悪化します。
そんなことにならないためにもせんべい布団を使い続けることはやめて、しっかりと厚みがあって体圧を分散してくれる敷き布団で寝るようにしましょう。
敷き布団の選び方やおすすめの敷き布団については敷き布団の取り扱い説明書!選び方から使い方まで参考まとめ【おすすめも紹介】という記事でまとめていますので参考にしてみてください。
敷き布団だけでなく床に直置きして使える敷布団タイプのマットレスがあるのは知っていますか?
そんなマットレスについて選び方やおすすめ、使い方などをマットレスを買う前に知りたい使い方のまとめ【必要なものから処分方法まで】という記事でまとめているので参考にしてみてください。
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