簡単な見分け方ってあるの?
いちいち調べるのが面倒だから見るべきポイントを教えて!
こんな疑問にお答えします。
睡眠環境・寝具指導士で現役の寝具業界の営業マンのしーさん(@lipton0507)が解説します。
量販店やネットでも羽毛布団や羽根布団のセットが売られていますが、違いや特徴ってあんまりわかりませんよね?
結論から書くと、品質表示に書いてあるダウン率が50%以上は羽毛布団でそれ以下は羽根布団になります。
とはいえ、そもそも羽毛布団と羽根布団でどう違うのかだったり、寝心地がどう変わるのかを知っておきたいという人も多いと思います。
この記事では羽毛布団なのか羽根布団なのか見分ける方法と特徴や違いについて解説しますので、記事を読み終われば疑問は解決します。
- 羽毛布団と羽根布団の見分け方
- 羽毛布団と羽根布団の特徴
- 羽毛布団と羽根布団の違い
羽毛布団と羽根布団の見分け方
結論から言ってしまうと羽毛布団はダウンが50%以上入っているお布団、羽根布団は(スモール)フェザーが50%未満のお布団のことを言います。
これは商品のパッケージや品質表示を見れば必ず記載されています。
ネット通販でも商品説明に書いてあります。
逆に言えば何も書いていないようなサイトからお布団を買うことはやめておいた方が無難でしょう。
お布団において大事な中身について記載していないというのは致命的です。
商品のパッケージや品質表示、通販サイトの商品の羽毛の欄を見るだけでその商品が羽毛布団なのか羽根布団なのか簡単に判断することができます。
あとの項目で実際の商品を例に出して解説していきます。
その前に中身の特徴を見ていきましょう。
ダウンの特徴
ダウンの特徴はタンポポの綿毛のようにふわふわとしています。
このあとに紹介するフェザーと違い羽軸と言われる芯がないものをいいます。
特徴としてはふわふわとふくらみがありますので保温性に優れています。
同じ量のダウンと同じ量のフェザーを入れたお布団だとふくらみが全然違います。
また吸湿性や放湿性にも優れていますので、寝ている時にかく汗を吸収して発散してくれるのでムレにくいのも特徴に挙げられます。
ちなみにダウンについては羽毛のメリットやデメリットを解説!の記事で解説していますので詳しく知りたい方はこちらも参考にしてみてください。
フェザーの特徴
フェザーについてはまだ説明していなかったのでここで簡単に説明しておきます。
イメージとしてはこの見出しの画像がフェザーです。
ダウンが胸の綿毛なのに対して(スモール)フェザーは厳密にどこの部位から採取されたかは決められていませんが、寝具の詰め物としては羽軸と呼ばれる軸がある羽根のことを指します。
赤い羽根募金なんかで募金したら赤い羽根を貰えましたよね?
あれを想像してもらえれば大丈夫です。
特徴としては耐久性があり、あまり型崩れがしないので枕やクッションの中材に向いています。
ダウンと違いふくらみはあまり出ませんが弾力性があることも特徴です。
このフェザーの羽軸部分は触ればしっかりと感触はわかると思います。
次はお布団にした場合の特徴を説明していきますね。
羽毛布団の特徴
先ほどまでのところでダウン率が50%以上のものが羽毛布団と呼ばれると言いましたが、具体的に羽毛布団ってどんな特徴があるのか説明していきます。
最近では流通している羽毛が使われているお布団のほとんどは羽毛布団と言われています。
ダウン率が50%以上である羽毛布団の特徴は保温性、吸放湿性に優れています。
また保温性に関わる部分ですがダウンはふくらみがあります。
ふくらみが空気の層を作り、その空気を温めることによってお布団を暖かくしてくれます。
お値段も羽根布団と比較した場合、高額になります。
次は羽根布団の特徴も解説します。
羽根布団の特徴
先ほどの羽毛布団と違い、羽根布団はふくらみがあまりありません。
その為、保温性に優れているとは言えません。
最近ではこの羽根布団もあまり見かけませんが、ダウンケットではダウン率が50%のフェザーが多く入っているものも多くあります。
ちなみにダウンケットってなに?って人はダウンケットとは?使い方や洗濯方法を丸ごと解説の記事をご覧ください。
このように保温性が必要な場面では使いにくい羽根布団ですが、春や夏などの暑い時期にはそこまで暖かさを求められることもないので羽根布団が重宝されてきました。
肝心の特徴ですが、正直おすすめできるような特徴はありません。
弾力性はあるのでへたりにくいですが、逆に言ってしまえばふくらみはありませんし重たく感じることも多く、お布団を触った感じも羽軸がある為ゴワゴワした感触になります。
あえてメリットを挙げるなら安価なモノが多いというぐらいですね。
ただ個人的には羽根布団を買うなら予算を足してもらって羽毛布団を買うか、春夏用で使う用途ならダウンケットをおすすめします。
ちなみにダウンケットを購入するときでもダウン率が高いものの方が寝心地は良くなりますよ。
個人的にはダウン率が80%以上のものがおすすめですね。
具体的にダウンケットのおすすめが知りたいという人は【2024年版】寝具指導士が選ぶダウンケットのおすすめランキング【コスパ重視】という記事で毎年おすすめのダウンケットをランキング形式で紹介しているので参考にしてみてください。
羽毛布団と羽根布団の違い
見分け方と中身のダウンとフェザーの特徴、お布団になった場合の特徴を解説しましたが、もう少し深堀りして具体的な違いを解説します。
羽毛布団と羽根布団を比較した場合、用途が全然違います。
まずは羽毛布団がどんな商品か見てみます。
一般的な羽毛布団をピックアップしてみました。
羽毛布団は寒い時期や中の羽毛の量やDP(ダウンパワー)によっては春夏秋冬のどの季節でも使えます。
ちなみにDP(ダウンパワー)については羽毛の産地による違いって知っていますか?という記事で触れていますのでご覧ください。
羽根布団の方は中身の量を増やしたとしてもそこまで保温性は高くないので冬に使うには寒く感じるかと思います。
エアコンなどで冬場の寒い時期でも空調は完璧という人以外には向かないでしょう。
ちなみにホテルのように空調をコントロールしているところでもダウン率が70%程度の羽毛布団が使われていることが多いです。
逆に言ってしまえばホテルのように完全に空調がコントロールされているような場所でさえ基本的に羽毛布団が使われています。
これに関しては羽毛布団の場合は保温力もそうですが、吸湿性や放湿性も高く快適に眠れます。
ムレることも少なく寝ている間に体から出る気化熱も吸収して発散してくれます。
次に羽根布団を見てみます。
羽根布団の方はセット販売されているものがほとんどなので、単品で売っているものが少なかったのでこちらを参考にします。
羽根布団は羽毛布団と比較した場合、ふくらみも少なく保温性は羽毛布団に比べて劣りますし、吸湿性や放湿性も劣るのでおすすめはできません。
しかも暖かさの不足を補うために量を多くしているので、結構重ためですしね。
あえて使うとしたら夏場の暑い時期が適しています。
ただし、先ほどの羽根布団の特徴の最後でも触れましたが、それならダウンケットの方がおすすめできます。
最後に羽毛布団と羽根布団で明確に違いでるとしたら値段の部分ですね。
中身が同じ量なら確実に羽根布団の方が安いです。
実際にここで紹介した商品だと値段が全然違うでしょ?
安いからといって羽根布団に飛びつくと期待していたものと違う・・・なんてことにもなりかねませんのでしっかり自分で判断して検討してみてください。
ただし羽根布団は機能性の面や寝心地を考えるとコスパは決して良くないです。
購入を検討される場合は羽毛布団をおすすめします。
羽毛布団と羽根布団の違いのまとめ
羽毛布団と羽根布団の見分け方についてはすぐに分かってもらえたと思います。
一応おさらいをしておきましょう。
- 羽毛布団…ダウン率が50%以上
- 羽根布団…ダウン率が49%以下
見るべきポイントは商品のパッケージや品質表示、ネット通販の商品説明など。
基本的にこれだけで簡単に見分けることができます。
よくチラシやセールの情報で羽根布団3点セットや5点セットなどが安く売られていますが、羽毛布団と勘違いして安くて飛びついて失敗する…なんて話も聞いたりしますので注意してくださいね。
お布団にした場合は簡単に言ってしまえば羽毛布団はふっくら暖かく、羽根布団はゴワゴワして暖かくないというのが特徴です。
もちろん用途によってはフェザーでいい場面もあるんですけどね。
ただし僕はあのフェザーのゴワゴワした感触が気になるタイプなので羽根布団をおすすめするぐらいならダウンケットをおすすめしてます。
羽毛布団に関する記事は羽毛布団の選び方のまとめでまとめていますのであわせてご覧ください。
自分で選ぶのはちょっと難しいと思った人や手っ取り早くおすすめが知りたいという人は【2024年】羽毛布団のコスパ抜群おすすめ人気ランキング10選【寝具業界の人間が選んでみた】という記事で毎年おすすめの羽毛布団を業界人目線でランキングにまとめているので参考にしてみてください。
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