2枚合わせってあたたかいの?
どんな人が2枚合わせの羽毛布団に向いているの?
この記事ではこんな疑問にお答えしていきます。
睡眠環境・寝具指導士で現役の寝具業界の営業マンであるしーさん(@lipton0507)が解説していきます。
羽毛布団を見たり調べたりしていると2枚合わせの羽毛布団やデュエットタイプ、オールシーズン対応可能の羽毛布団って出てきたりします。
とはいえ、知らない人からすれば何か全くわかりませんよね。
2枚合わせが一番意味がわかりやすいのでこの記事では2枚合わせ羽毛布団で統一して解説していきます。
個人的な結論として、2枚合わせ羽毛布団はあまりおすすめしません。
別に絶対にやめておいた方がいいということはないですけどね。
メリットとデメリットを比較した場合、デメリットの方が大きく感じてしまいます。
2枚合わせの羽毛布団のメリットとデメリットを解説しつつ1枚ものの普通の羽毛布団と比較していきます。
比較するときの条件として中身の羽毛が同じ品質で側生地も同素材を使った場合の比較として考えておいてください。
さすがに品質に差をつければ逆転することもありますしね。
では解説していきます。
2枚合わせの羽毛布団とは
最初に2枚合わせの羽毛布団の解説からしていきます。
解説するようなほどのことではなくて、名前の通り2枚で1枚のお布団として使うことのできる羽毛布団です。
肌掛け羽毛布団と合掛け羽毛布団がセットになっています。
中の羽毛の充填量ですが、
肌掛け羽毛布団が0.3~0.4㎏
合掛け羽毛布団が0.7~0.8㎏
2枚合わせてだいたい1.2㎏ぐらいに組み合わせが多いです。
使い方の解説もあわせてしておきます。
夏は肌掛け羽毛布団1枚で使用し、春秋は合掛け羽毛布団を1枚、冬は肌掛けと合掛けを2枚組み合わせて使います。
2枚合わせるときはお布団の外周部分にホックがついているので、それをくっつけて1枚のお布団として使いいます。
ホックの数は8か所~12か所程度ついていて、メーカーやサイズによって変わります。
ホックの数が多いほど外れにくくズレにくいのでおすすめです。
季節にあわせて別々に使ったり、組み合わせて使ったり1セット持っていれば1年中対応可能な羽毛布団がこの2枚合わせの羽毛布団になります。
冒頭でも書いた通り、デュエットタイプと呼ばれたりオールシーズン対応布団と呼ばれたりもします。
次はメリットについて解説していきます。
2枚合わせ羽毛布団のメリット
2枚合わせの羽毛布団のメリットについてざっくりと箇条書きでまとめてみます。
- 1年通して使える
- 肌掛け羽毛布団は一般的なダウンケットより品質が高いものが多い
最大のメリットは1年通して使えることですね。
1枚ものの普通の羽毛布団を使用していると夏場はダウンケットやタオルケットなどを別に用意しなければいけませんが、2枚合わせを持っていると1セットでオールシーズン対応できます。
それに市販されているダウンケットの多くは値段が安く品質もそこまで良いものではありませんが、2枚合わせを買うと普通の羽毛布団と同じ品質の羽毛を使うので肌掛けの品質が上がります。
ダウンケットで高品質のものを探すのは意外と難しかったりするので、そういった意味でもおすすめです。
余談ですが、よく2枚合わせの羽毛布団は収納スペースが少なくて済むという内容を見かけますが、別にそんなことないですよ。
収納スペースが少なく済むのは2枚合わせて使っている冬場だけで春夏秋は1枚は収納しているので結局スペースを使ってしまいます。
なので僕はメリットには入れませんでしたけど、期間限定で収納スペースが空くのも事実なので人によってはメリットかもしれません。
比較するときにはメリットに入れておきます。
では次にデメリットの解説をしていきます。
2枚合わせ羽毛布団のデメリット
2枚合わせのメリットのときと同じように箇条書きでまとめます。
- 側生地が2枚分なので純粋に重くなる
- あたたかさが普通の羽毛布団より劣る
- ホックが外れてズレ落ちることがある
上から順番に解説していきます。
1番上の側生地の部分が2枚分なので単純に重たいです。
これが割と致命的で、重さってめっちゃ大事な要素なんですよね。
2枚合わせた場合、体感でわかるレベルで重さを感じます。
今使っている普通のお布団に1㎏ぐらいプラスされると思ってください。
重たい布団で寝てしまうと寝返りも打ちにくくなりますし、羽毛もふくらみにくくなるのであまりおすすめはできません。
逆に今使ってるお布団が軽すぎると思っている人やしっかりと重さを感じれるお布団で寝たいという人にはおすすめですよ。
次に羽毛布団に大切なあたたかさも普通の羽毛布団に劣ります。
合掛け布団のマチの高さはほとんど普通の羽毛布団と同じなのですが、中に入っている羽毛の充填量に差があります。
普通の羽毛布団の方が充填量が多くふくらみやすいのであたたかくなることがほとんどです。
肌掛けもセットしているのであたたかいと思いがちですが、肌掛けは夏に使うことを目的としているので保温性は高くありません。
トータルで考えても普通の羽毛布団の方があたたかいですよ。
外周部分にホックがついていて、このホックを留めることで肌掛けと合掛けを1枚のお布団として使うのですが、このホックも寝相によっては外れたりします。
外れたのが一部だけであればズレ落ちたりはしませんが、多数外れるとズレてきて寒いかもです。
外れるだけでなく、留め外しを繰り返すと劣化して割れたりすることもあるのでここもマイナスポイントになりますね。
2枚合わせの羽毛布団と普通の羽毛布団のメリットの比較
2枚合わせの羽毛布団と普通の羽毛布団を比較した場合のそれぞれメリットを比較していきます。
- ワンセットで年中使える
- ダウンケットなどの季節寝具を用意する手間がかからない
- 肌掛けの場合、市販されているダウンケットよりも品質がいい場合が多い
- 季節によるが収納スペースをとらない
- 保温性が高いものが多い
- ダウンの種類や生地の素材や柄も豊富で選択肢が多い
- 打ち直し(リフォーム)が出来る
- セールの対象になる場合が多い
メリットの比較をするとこんな感じになります。
肌掛け布団は夏用のダウンケットとして使えるものが多いのですが、肌掛けの品質はダウンケットより高品質の可能性が高いのがおすすめできるポイントかなと。
ただ正直なところ普通の羽毛布団の方が、実際にお布団の性能面でのメリットが大きいので僕は普通の羽毛布団をおすすめしています。
ちなみに以前、【羽毛布団は高い?】通販で買える安い羽毛布団のおすすめ5選!【2万円まで】という記事で安くておすすめの羽毛布団について解説しています。
普通の羽毛布団でコスパ抜群のお布団なので買うか悩んでいる方は参考にしてみてください。
次にデメリットの比較もしていきます。
2枚合わせの羽毛布団と普通の羽毛布団のデメリットの比較
メリットに続いてデメリットも比較していきます。
下にまとめます。
- 2枚合わせて使うと重たい
- 冬の保温性が普通の羽毛布団のと比較して劣る
- 2枚合わせる時のホックが外れることがある
- 2枚合わせる時のホックが壊れることがある
- 使わない時期に収納スペースが必要
- 夏場に使うのちょっと厳しい
- 夏場はダウンケットやタオルケットなど夏物寝具を用意する必要がある
デメリットを比較するとこんな感じになります。
デメリットの方を比較してみてもお布団としてのデメリットは2枚合わせの方が多く感じます。
対して1枚ものの普通の羽毛布団は収納スペースの問題や夏場の寝具を用意する手間といった部分なので、お布団の性能は1枚ものの普通の羽毛布団の方が優れています。
ただ、家の収納スペースがあまりなかったり、物をあまり増やしたくない人には2枚合わせの羽毛布団がいいかもしれません。
2枚合わせと1枚ものの羽毛布団の比較のまとめ
純粋なお布団としての性能であれば、間違いなく1枚ものの方がいいです。
僕が売る側の立場なら1枚ものの普通の羽毛布団をおすすめします。
お布団に求める性能であれば1枚ものの普通の羽毛布団が優れていますが、2枚合わせの羽毛布団の場合は収納性に優れているといった感じでしょうか。
人それぞれ寝具に求める役割は違うと思うので、そこは人それぞれといった感じですね。
とはいえ2枚合わせの羽毛布団が絶対にダメ、おすすめできないというものではないので自分のライフスタイルにあわせて使ってみてください。
羽毛布団については【2020年版】羽毛布団の選び方まとめ!【値段の違いも徹底解説】という記事でまとめていますのであわせてご覧ください。
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