羽毛布団のふくらみがなくなってきたけど、これって寿命?
羽毛布団の寿命を見分けるポイントがあれば教えて。
この記事ではこんな疑問にお答えします。
睡眠環境・寝具指導士で寝具業界の営業のしーさん(@lipton0507)が解説します。
羽毛布団っていつまで使えるんだろう?
せっかく買うのだからどれくらいの期間使えるのかは気になるところですよね。
結論を書いてしまうと、羽毛布団の寿命の目安は10年です。
もちろん買ったときの品質や使い方によってはもっと長く使えることもありますし、逆にもっと短くなることもあります。
この記事ではそんな羽毛布団の寿命を見分ける方法や自宅でできる長く使える方法について解説します。
羽毛布団を買い替える前にまずは本当に寿命なのかしっかりと判断してからの買い替えでも遅くないですよ。
この記事を読めば自分の羽毛布団が本当に寿命なのかがわかるようになります。
- 羽毛布団の寿命
- 羽毛布団の劣化がわかる3つのポイント
- 羽毛布団を買い替える前に考えること
もし今使っている羽毛布団がもう限界と感じている人は【2020年】羽毛布団のコスパ抜群おすすめ人気ランキング10選【寝具業界の人間が選んでみた】という記事で2020年おすすめの羽毛布団についてまとめているので参考にしてみてください。
羽毛布団の寿命の目安は10年
冒頭でも書きましたが、羽毛布団の寿命の目安は10年です。
ただ、これはあくまで羽毛布団としての寿命の目安が10年ですが、羽毛自体の寿命はもっと長いです。
羽毛自体の寿命は30年程度って言われたりしています。
ただ、これはあくまで羽毛をお手入れしつつ使わなければ30年ぐらいはもちますが、羽毛布団や羽毛枕として使うとそこまでもちません。
どうしても羽毛布団や羽毛枕として使うと人の汗や皮脂を吸って劣化したり、潰れたりしてしまうんですよね。
汗や皮脂を吸ってしまうとふくらみがなくなってしまったり、潰れてしまうとファイバーと呼ばれる羽毛がちぎれたり粉末になったりします。
こんな状態になってしまうと、暖かさがなくなってしまうんですよね。
羽毛布団を使っていてもふくらみがなく寒く感じるようであれば寿命が近いかもしれません。
曖昧でわかりにくいなぁ・・・はっきりと寿命の目安はないの?
残念ながら羽毛布団にはっきりとした明確な寿命はありません。
使おうと思えば品質が落ちていても羽毛布団は使えます。
ただ、劣化した状態で使い続けると単純に寒いですよ。
寒さを改善しようと思うと毛布や布団を重ねて重たい布団になっちゃいます。
重たい布団だと寝返りを打つのが大変になるので寝返りの回数が減ることになります。
寝返りの回数が減ってしまうと、朝起きたときに体がだるく感じることになるかもしれませんよ。
なので、あまり暖かさのない羽毛布団を使い続けるぐらいだったら寿命と割り切って買い替えることをおすすめします。
羽毛布団の劣化がわかる3つのポイント
羽毛布団の寿命を見極めるための劣化しやすいポイントは3つあります。
その3つのポイントを見ることで、自分の羽毛布団が寿命なのかわかります。
まずは劣化を見極める3つのポイントをまとめます。
- ふくらみが減る
- 寝ていて前よりも寒く感じる
- 羽毛が出てくる
この3つを見ると自分の羽毛布団が寿命が近づいているのか、寿命を過ぎているのかがわかります。
それではひとつずつ深掘りして解説していきます。
ふくらみが減る
まず1つ目はふくらみが減ってきます。
毎日のように使っているので自分ではなかなか気づかないですが、使っていると羽毛布団のふくらみが無くなってきます。
10年以上使っている羽毛布団だとぺったんこに近くなっています。
もし自分のお布団がぺったんこかどうかわからないという場合は店舗にいって見比べてみるのもいいですよ。
羽毛布団は横幅の部分を三つ折りにしたあと、長さの部分を三つ折りにして畳んで置いてあるお店が多いです。
自分のお布団も畳んで状態のふくらみを測ってもいいですし、なんとなくの感覚で覚えておいてもいいです。
その状態で比べてみると、ふくらみの違いがわかりやすいですよ。
比べる場合はなるべく今使っているお布団と同じ量の羽毛布団と比べるようにしてください。
ニトリだと羽毛の量が少ないものも多いので注意してくださいね。
ちなみに羽毛布団のふくらみが減ってしまうとどうなるかは次で解説する、寝ていて前よりも寒く感じることに繋がります。
寝ていて前よりも寒く感じる
羽毛布団はふくらむことによって布団の内部の空気が温められて暖かく寝ることができます。
ふくらみ自体は変わってなく見えても使っていて寒く感じるなら、寿命が近づいている証拠ですよ。
布団のふくらみが無くなる原因は大きく分けて2つあります。
- 寝汗などの湿気を吸ったり、皮脂が染み込んでふくらみにくくなった
- 劣化が進み、羽毛自体が壊れて粉状のファイバー化してきている
1つ目の湿気や皮脂が原因であれば自宅や業者に任せることで対処できる場合があります。
詳しくは後で解説します。
2つ目の羽毛自体が壊れてファイバー化した場合は自宅での対処ができません。
一度壊れた羽毛は自然に回復することはありませんし、修理することもできません。
この場合は寿命だと思って買い替えるのが正解なのですが、羽毛が壊れているかどうかは中を開けてみないとわからないので、自分で見分けるのは無理です。
ちなみに周りの糸をほどいて中を見るのはやめてくださいね。
羽毛は思っている以上に舞い散りますし、ほどいた針穴から羽毛が飛び出すことになります。
ウソ⁉ほどいた穴ぐらいだったら大丈夫でしょ?
こんな風に思うかもしれませんが、絶対にやめてください。
羽毛布団を製造する工程で針穴があったり、縫い直しの後があった時点で即不良品になります。
それぐらい羽毛は吹き出しやすいものです。
羽毛が壊れてきているか外見から確認する方法はありませんし、外から触って見極めることも難しいです。
ただ、目安として5年以上使っている場合、中の羽毛が壊れている部分が多くなっているケースが多いですね。
そのままでも使うことはできますが、羽毛布団を長く使いたいのであれば、この段階で対処しておく方がいいですよ。
具体的な対処方法として羽毛布団の打ち直し(リフォーム)というのがありますが、詳しくは後半で解説します。
羽毛が出てくる
羽毛布団から羽毛が飛び出してくる場合は生地に問題があることが多いです。
これは使い方が原因で出てくることが多い問題で、目に見える穴がある場合や生地が破れている場合などの確実にどこから出てくるかわかっているなら対処できる問題です。
詳しくは【破れ】羽毛ふとんのお手入れと保管について【100均でも対応可】という記事で解説しているので参考にしてみてください。
羽毛が出てくる原因が特定出来ている場合は対処できるのですが、どこから羽毛が出てきているかわからない場合もありますよね。
そんなあなたは羽毛布団を洗ったり掃除機をかけたりしていませんか?
洗える羽毛布団であれば洗っても問題ありませんが、洗える羽毛布団と書いていないものを洗ったり掃除機をかけた場合、生地の目がゆるみます。
生地の目がゆるんでしまうと目に見えない小さな隙間からでも羽毛が吹き出してきますよ。
こうなると自分では対処不可能です。
羽毛が飛び出てくるような小さな穴が出来てしまった場合、自然にふさがるということは絶対にありません。
毎回、カバーをあけると羽毛が舞うという状況になれば、ずっとその状況が続きます。
部屋が汚くなるし、掃除が大変・・・
そんな思いをしないためにも買い替えか羽毛布団の打ち直し(リフォーム)をおすすめします。
自宅で対処できる2つのポイント
羽毛布団の寿命かも?と間違えやすい2つのポイントがあります。
ここで紹介する問題は家庭で対処が可能なので、こんな原因ならまだまだ使えますよ。
先にどんな場合なら自宅で対処可能なのかまとめておきます。
- 羽毛布団が重たくなった気がする
- 羽毛が中で偏っている
こんな問題であれば自宅で自分で解決することができます。
具体的な対処方法も含めて解説していきます。
羽毛布団が重たくなった気がする
羽毛布団が重たくなった気がする・・・
こんな経験はありませんか?
これは羽毛布団が湿気を吸ってしまったことが原因です。
湿気という原因が明確なので、これを取り除いてあげれば解決します。
対処方法も簡単で羽毛布団を干すだけです。
羽毛布団の干し方については【破れ】羽毛ふとんのお手入れと保管について【100均でも対応可】という記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
羽毛が中で偏る
羽毛布団の中で羽毛が偏って寒い部分がある・・・
こんな経験をしたことがある人も多いですよね。
これも自分で解決が可能です。
ただ、対処方法は簡単ですが少し時間と手間がかかります。
羽毛の偏りを戻す方法は手で羽毛を動かす。
これだけです。
簡単に図解します。
こんな感じで中に羽毛が通れる穴があるので、そこの穴を使って偏りを戻します。
ただ、一度につまんで動かせる羽毛の量は少しなので時間がかかりますけどね。
この方法で羽毛の偏りをなくすことができますよ。
羽毛布団を寿命で買い替える前に考えること
それでも羽毛布団が復活しない場合は、買い替えを検討しないといけません。
ただ、その前に2つ考えて欲しい方法があります。
どちらも業者に依頼するのでお金がかかる方法ですが、自分の羽毛布団の状況によってはお得に改善できるかもしれません。
新品の羽毛布団を買った人でも数年に一度ぐらい業者でお手入れすることで長く使うことができますよ。
羽毛布団のクリーニング
羽毛布団のふくらみは寝汗と皮脂が原因でなくなります。
湿気は羽毛布団を干すことで改善できますが、皮脂は洗い流さないといけません。
洗える羽毛布団であればいいですが、洗えない布団であればクリーニングに出すことでふくらみが戻ります。
外見や中の汚れもきれいにできるのでおすすめの方法ですよ。
羽毛布団のクリーニングは毎年する必要はありませんが、2~3年に一度ぐらいのペースでしておくと衛生的で快適です。
羽毛布団のクリーニングについては羽毛布団は家で洗うよりクリーニング!頻度や相場を解説【生乾き臭はもう嫌】という記事で詳しく解説しているので参考にどうぞ。
ただし、クリーニングでは羽毛が壊れている羽毛布団にはあまり効果がありません。
羽毛布団の打ち直し(リフォーム)
羽毛布団を5年以上使っている場合や羽毛が壊れてしまっている場合は打ち直し(リフォーム)がおすすめですよ。
この打ち直し(リフォーム)は今使っている羽毛布団を一度解体して中の羽毛を取り出し、粉状のファイバー化した羽毛を取り除き、新品の羽毛を足してくれるサービスです。
今使っている生地は切ってしまうので、生地も新品に交換してもらえますし、羽毛もコースによっては洗浄してくれるので衛生的ですよ。
新品の羽毛布団ではないですが、自分が使っていた羽毛の使える部分だけ再利用しつつ作り直してもらえるので高品質の羽毛布団を使っていた場合は、コスパよく布団を新しくできるのでおすすめです。
詳しくは羽毛布団の打ち直しとは?お得な人と損する人の違いを解説【サイズ変更も可能】という記事で解説しているので参考にしてください。
羽毛布団の処分方法
羽毛布団を買い替える場合は羽毛布団を捨てないといけません。
羽毛布団ってただゴミの日に捨てるだけってものでもありません。
羽毛布団の処分の仕方にはいろいろ方法があります。
そんな羽毛布団の処分については【2019年版】羽毛布団を処分する7つの方法!【おすすめは2つ】という記事で詳しく解説しています。
しっかりと正しい方法で処分するようにしましょう。
羽毛布団の寿命のまとめ
羽毛布団に寿命はありますが、明確な基準はありません。
ただ、使うだけなら羽毛布団のふくらみがなくなろうが汚れていようが使えます。
即使うのをやめるべき状況というのは、羽毛布団の中から羽毛が飛び出してきたときぐらいです。
あとは自己判断で買い替えることになります。
ただ、古くなった羽毛布団から新しい羽毛布団に買い替えると違いはハッキリとわかりますよ。
ふかふかと暖かくて軽い寝心地で最高です。
そういう快適に使えるという意味での羽毛布団の寿命は約10年です。
もちろん人によって感じ方は違うのでもっと早く寿命がくることもあるので、その場合はもっと早く買い替えても問題ありません。
羽毛布団の選び方や使い方、おすすめの羽毛布団については【2020年版】羽毛布団で失敗しない選び方まとめ!【おすすめやお手入れ方法も解説】という記事でまとめています。
羽毛布団についてのお悩みがあれば参考にしてみてください。
自分で選ぶのは少し不安だと感じる人は【2020年】羽毛布団のコスパ抜群おすすめ人気ランキング10選【寝具業界の人間が選んでみた】という記事を参考にしてください。
僕から見てもコスパが高いなと思う羽毛布団をランキング形式で紹介しているので参考になりますよ。
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