サイズはどれを選べばいいのか自信がない・・・
いろんな生地や素材があるけど、安いものを選んでも問題ない?
この記事ではこんな疑問が解決できます。
睡眠環境・寝具指導士で寝具業界の営業のしーさんが解説します。
寝具の中でも買い替え頻度の高いもののひとつが布団カバーです。
値段もピンからキリまであり、使われている素材も綿やらポリエステルやら聞きなれない素材まで多種多様にあります。
この記事ではそんな選ぶのが難しい掛け布団カバーの選び方について解説します。
素材の種類や特徴もあわせて解説するので、掛け布団カバー選びの参考にしてみてください。
布団の買い替えも検討しているのであればやっぱり羽毛布団がおすすめです。
羽毛布団のおすすめについては【2022年】羽毛布団のコスパ抜群おすすめ人気ランキング10選【寝具業界の人間が選んでみた】という記事で毎年ランキング(秋に更新)にして紹介しているので参考にしてみてください。
そもそも掛け布団にカバーは必要なの?
掛け布団カバーの選び方を解説する前にそもそも掛け布団カバーって必要なのか?という疑問があると思います。
結論、基本的に掛け布団カバーは必要です。
理由は洗うのが面倒なお布団を汚れから守ってくれたり、素材によっては寝心地をUPさせてくれるからです。
ざっくりとカバーを使うメリットとデメリットをまとめるとこんな感じ。
- 掛け布団を長く使える
- 洗う時も布団を洗うよりカバーを洗う方が省スペースで乾きも早い
- 純粋に肌触りが良くなることが多い
- カバーの素材によっては吸湿性が上がるので蒸れが少なくなる
- ポリエステル生地の布団のカシャカシャとした音が軽減される
- ダウン率の悪い羽毛布団やダウンケットのチクチクとした感触が軽減される
- 洗えるからといって頻繁に洗うと生地の劣化を早める
- 直接使っていると爪などをひっかけて穴が空くこともある
- 使っている間に生地が薄くなり、中の羽毛が吹き出してくることがある
- 生地の素材がポリエステルが多い場合だと汗を吸わないので蒸れる
使わなくてもいい場合は、お布団に直接触れることで機能性があるものやフランネルなどのお布団はカバーをつけることで本来の持ち味が発揮できなくなる場合ぐらい。
基本的にはカバーをかけておいた方が無難です。
ちなみにカバーが本当に必要かという疑問についてはダウンケットを例にしていますが、ダウンケットにカバーは必要?いらない?【条件次第で不要です】という記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。
掛け布団カバーのサイズはどう選べばいい?
掛け布団のサイズ選びもわからないという人が多いと思います。
表でまとめてみたので参考にしてください。
掛け布団 | 掛け布団カバー | おすすめの用途 | |
ベビー (ミニサイズ) |
95×120㎝ (75×95㎝) |
95×120㎝ (75×95㎝) |
成長にもよりますが2歳~2歳半ぐらいまでの子供におすすめ |
お昼寝用 | 80×110㎝ | 80×110㎝ | 保育園などのお昼寝用におすすめ |
ジュニア | 120×180㎝ | 120×180㎝ | 成長にもよりますが2歳~10歳頃まででおすすめ |
シングル(S) | 150×210㎝ | 150×210㎝ | 1人寝用 小柄な人~普通体型の人におすすめ |
セミダブル(SD) | 170×210㎝ | 170×210㎝ | 1人寝用 1人でも大柄な人、ゆとりを持って眠りたい人におすすめ |
ダブル(D) | 190×210㎝ | 190×210㎝ | 2人寝用 小柄な人2人・小柄な人と普通体型の組み合わせの人におすすめ |
クイーン(Q) | 210×210㎝ | 210×210㎝ | 2人寝用 普通体型の2人、大柄な人と小柄な人の組み合わせにおすすめ |
キング(K) | 230×210㎝ | 230×210㎝ | 2人~3人寝用 大柄な人2人、普通体型2人+小さな子供1人におすすめ |
これを見て選んでもらえれば問題はないかと思います。
基本的に自分が使っている掛け布団と同じサイズを選べば問題ないですよ。
(例:シングルサイズの掛け布団の場合はシングルサイズの掛け布団カバー)
こちらも詳しくは掛け布団のサイズを一覧表で解説!【カバーサイズが合わないことも無くなります】という記事で解説しているのでもっと詳しく知りたいという人は参考にしてみてください。
掛け布団カバーに使われる生地の種類と特徴
掛け布団カバーに使われる生地はたくさんあります。
織物や編み物など生地の作り方でも風合いが変わってきますし、素材の種類も多いです。
どれが1番いいなんて業界の人間でもないと選ぶだけでも一苦労だと思います。
そこでここでは織物と編み物での違いと素材の特徴を簡単にまとめておきます。
自分がどんな掛け布団カバーで寝たいのか、自分のイメージにあった素材を探してみてください。
織物と編み物の生地の違い
生地の種類でどんな特徴があるのかを簡単に解説します。
まずはおおまかな特徴の違いをまとめるのでご覧ください。
- 洗っても縮みにくい
- 丈夫でハリがある
- 毛玉ができにくい
- 軽いものが多い
- 素材によるが音が気になるものもある
- 洗うと縮みやすい
- 風合いが良く、体に寄り添う
- 毛玉ができやすい
- 重たくなりがち
- 生地が擦れた際に音がしにくい
ざっくりとこんな感じのイメージ。
カバーでよく使われているのは織物の方が多いです。
織物は平織(ブロード)や朱子織(サテン)などが多く、ガーゼも織物の1種になります。
ちなみに生地の織り方については以前【お布団】生地の織り方で変わる風合いの違いと特徴を解説!【おすすめはサテン】という記事でも解説しているのでもっと深く知りたいという人はそちらも参考にしてみてください。
とはいえ、最近ではニトリや無印良品などニット生地を使った掛け布団カバーも多く販売されています。
個人の好みによるところもありますが、長く使いたいのであれば織物の生地を使った掛け布団カバーを使う方が長持ちするのでおすすめです。
ニットはどうしても毛玉ができたり、使っている間に伸びたりするので長く使うには不向きです。
肌触りよくてめちゃ気持ちいいんですけどね。
掛け布団カバーに使われている素材の特徴
綿やらポリエステルやら布団カバーには数多くの素材が使われています。
そこでこの記事では主だった素材の特徴を解説します。
大きく分けると天然繊維と化学繊維があります。
主に使われる天然繊維は綿、麻、シルクなどがあり、化学繊維はポリエステルやレーヨンなどがよく使われます。
まずは天然繊維の特徴から解説していきます。
綿の特徴
綿は天然繊維の中でも1番使われる機会の多い素材です。
長く使っても丈夫で吸湿性や吸水性が高く、寝汗をしっかりと吸収してくれるのでムレにくいのが特徴です。
一言で綿といっても綿100%のものもあれば他の素材と組み合わせた綿混のものなどいろいろあります。
綿100%の場合は40番手とか60番手など糸の太さについて記載がある場合もありますが、この数字が大きくなればなるほど糸が細く、風合いがよくなります。
カバー用で考えるのであれば40番手を基準に考えて、それ以上であれば一般的なカバーより細い糸を使ったちょっといいカバーだと考えても大丈夫です。
綿100%を選ぶときの参考にしてみてください。
麻の特徴
夏によく使われる麻は天然繊維の中でも最も強く、水に濡れても非常に強い特徴があります。
他にも吸水性も高く、吸った水分を発散させる発散性も高いので夏用の素材としてもぴったりです。
サラッと感もあり、ムレたりするのが嫌だという人にはおすすめですよ。
肌触りは特徴的で独特のシャリ感があります。
特に麻の中でもラミーは硬めの肌触りで人によっては合う合わないがあると思います。
そんな人は麻の中でもリネンを選ぶと硬さはあまり感じることなく、麻の特徴を活かしつつ肌触りの良い風合いを楽しむことができます。
絹(シルク)の特徴
天然繊維の中でも最高級のシルクは光沢があり美しく、とろけるような抜群の肌触りが特徴です。
シルクのふわっととろけるような肌触りは他の素材ではありません。
そんな最高の寝心地を与えてくれるシルクですが、摩擦や紫外線には弱く、家庭でのお洗濯には不向きです。
柔らかな素材なので、強く擦ったりすると毛玉が出来たり、日当たりの良い場所に置いていると変色したりします。
長期間、押入れやクローゼットの中に保管していると虫食いにあったりすることも・・・
取り扱いがデリケートな素材なので購入を検討する時はお手入れ方法はしっかりと確認してから購入するようにしてください。
ポリエステルの特徴
ポリエステルのカバーは値段が安いものが多く、比較的手ごろな値段なので見ることも多いと思います。
水切れが良いので速乾性に優れており、干す時も乾きが早いのが特徴です。
また縮みにくく、シワになりにくいという特徴もあります。
ただ普通のポリエステルは吸湿性や吸水性が全くないのでムレます。
ですので、ポリエステル100%のものは選ばない方がいいです。
単純にあまり寝心地が良くないので・・・
ポリエステルを選ぶ場合はポリエステル100%のものではなく、必ず綿とポリエステルなど他の素材と組み合わせてものを選ぶとポリエステルの特徴を活かしながらも価格を抑えることができるのでおすすめです。
レーヨンの特徴
レーヨンは天然原料由来の再生繊維になります。
ポリエステルやナイロンなどの石油から作られる合成繊維とは異なり、高級感のある光沢や滑らかな肌触りが特徴的です。
まぁもともとシルクを人工的に作りたいという意図があって作られた素材ですしね。
シルクとまではいかないもののコスパ良くシルクっぽいものが欲しいという人にはおすすめです。
ただ、レーヨンは水に弱いのでお洗濯の際には注意が必要です。
必ず洗濯絵表示などを見るようにしましょう。
掛け布団カバーの素材や生地はどう選べばいい?
掛け布団カバーの素材や生地の種類は数多くあり選ぶのが難しいと思います。
でも大丈夫。
正直に言えば、好きなもの選んでOK。
ここまで生地の種類や特徴なんかをいろいろお伝えしてきましたが、最後は自分の好みで選んでOKですよ。
できれば店頭で触ってみて選ぶと失敗はほとんどしないと思います。
とはいえ、通販で購入することも増えてきており文字だけで素材を見ても実際の肌触りや機能がイメージできないことも多々あります。
実際に買ってはみたもののイメージと違った・・・なんてことはよく聞く話です。
そんな掛け布団カバー選びに失敗しないためにも用途別におすすめの素材をピックアップしておいたのでカバー選びの参考にしてみてください。
とにかく値段を安く抑えたい人におすすめの素材
来客用などで普段使いしないカバーなどとにかく値段を安く抑えたい人におすすめの素材はポリエステルになります。
昔と違い、ポリエステル素材もだいぶ良くなってはきています。
シャカシャカとした音もマシになってきていますし、なんせ値段が安い。
ただ、毎日のように使うものとしては正直おすすめしません。
ポリエステル自体には吸湿性や吸水性がないので、やっぱりムレやすいんですよね。
汗もほとんど吸ってくれないので、寝ていて不快になることもあるのが正直なところ。
特にポリエステル100%だとその傾向がより顕著にでます。
なので選ぶならポリエステル100%じゃなく、ポリエステルと綿などの吸湿性のある素材と組み合わせてある生地素材を選ぶのがおすすめです。
寝心地重視で選びたい人におすすめの素材
オールシーズン使える素材で寝心地重視で選ぶならやっぱり綿100%がおすすめです。
綿の特徴でもある吸湿性と吸水性、肌触りや値段も考えると綿100%のものがコスパ高いです。
綿100%とはいえ、平織やサテン織など違いがあるので選ぶ時は下を目安にしてもらえればいいかな。
肌触り重視:綿100%サテン織
他にも糸番手などありますが、よっぽどこだわる人以外はそこまで気にしなくてOK。
番手の数字が大きいほど糸が細くしなやかな風合いになります。
カバー用だと40番手が多く使われているので、40番手以上のものだったらちょっといい生地使ってるなぁと考えてもらってOKです。
他にもガーゼなどもありますが、こちらもおすすめですよ。
僕もダブルガーゼの掛け布団カバーを使ってますし。
肌触りも良くておすすめです。
ちなみに僕が今使っている掛け布団カバーについては【レビュー】綿100%のダブルガーゼの掛け布団カバーが気持ちよすぎる!【肌触り抜群】という記事でレビューしているので参考にしてみてください。
冬場の布団に入った時の冷たさを軽減させたい人におすすめの素材
専門店の人が見れば怒るかもしれませんが、冬の寒い時期はフランネル素材を使ったあったかカバーがおすすめです。
フランネル素材はポリエステルなどを起毛して毛布のような肌触りの素材になります。
掛け布団カバーのイメージとしてはカバーと毛布をあわせたようなものですが、使うとビックリ。
冬の冷たいお布団に入った瞬間のヒンヤリ感がかなり軽減されます。
素材はポリエステルやレーヨンが使われることが多く、結構ムレやすいのが難点ですが・・・
ただ、それを補えるだけの暖かさがあるので一時期は僕もよく使ってました。
あとフランネルは肌触りも良いので、単純に気持ちいいですしね。
寒がりな人にはおすすめの掛け布団カバーです。
最高級の寝心地を実感したい人におすすめの素材
最高級の寝心地を実感したいのであればシルクの掛け布団カバーがおすすめです。
圧倒的な手触りととろけるような感触は他の素材では出せません。
よくレーヨンなどでシルクタッチと謳ったようなものも販売されていますが、本物のシルクには遠く及ばないのが現実です。
他にも吸湿性や保湿性は綿の約1.5倍高く、肌にも優しいのも特徴。
ただ、シルク100%の掛け布団カバーは基本的に洗えません。
洗えないというよりは洗わない方がいい素材になります。
シルクは摩擦に弱く、シルク繊維(セシリン)は水に溶けやすく固まりやすいので洗うと風合いが悪くなります。
光沢も弱まりますし。
どうしても洗いたい場合はぬるま湯で手洗いがおすすめです。
洗濯機で洗えるものもありますが、お手入れ方法はよく確認して洗ってください。
個人的にはシルクの掛け布団カバーだったら専門のドライクリーニングに出すのが無難でおすすめですけどね。
取り扱い方法や保管方法に手間がかかりますが、他の追随を許さないほどの圧倒的な手触りは正に最高級の掛け布団カバーです。
掛け布団カバーの生地は何を選ぶのまとめ
いろいろと掛け布団カバーに使われる生地の種類や素材について書いてきましたが、本当に好きなものを選んでもらって大丈夫です。
個人的な意見ですが、ひとつだけ書くならポリエステル100%のカバーは選ばない方がいいとは思います。
冬用の起毛のかかったあったかカバーは別ですが、オールシーズン使う掛け布団カバーとしてはムレやすく肌触りなどの風合いを考えてもおすすめできません。
他の素材であれば織物であれニット系のものであれ、綿であれレーヨンであれ好みでOKですけどね。
最終的には自分の好みの肌触りのものを選んでみてください。
掛け布団カバーをかけるお布団も一緒に買い替えようと思うなら【2022年】羽毛布団のコスパ抜群おすすめ人気ランキング10選【寝具業界の人間が選んでみた】という記事で毎年おすすめの羽毛布団をランキング形式で紹介しています。
こちらもあわせて参考にしてみてください。
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